第23話 伝える

 「ヨム、終わったよ調子はどう?」

 「ん、前より体が軽い感じで色々と考えることができる。」

 「成功だな、よし、ヨム今から結構真面目な話をするからいいか」

 「ん、わかった。」

 「それから話が終わるまで最後までとりあえず全部きいてくれ」

 「ん」

 それから俺は全部を話した。この世界が俺の住んでいる世界と違うことなど隠すことなく話した。

 「と、こんな感じなんだか理解できたか」

 「ん」

 「すごいな、今までは理解できるゲームがなかったのに。」

 「主がいない時声が聞こえてどこか変な場所に連れて行かれた。そのあと主の親って言ってた人が現れて説明してくれた。あと、主がこの話をするだろうと言うことも。」


 なにやってるの父さんに母さん。せっかく覚悟を決めたのに台無しだ。

 「そっか、それ以外のことはなんか言っていた?」

 「確かこの世界のことを伝えたいときがあったら伝えても大丈夫って、なんかほとんどの生き物に簡単に伝えてあるからって。あと、自分の好きなようにしていいって。」

 本当になにやってるの、それって一つ間違えるだけでこの世界がなくなることになるって一番知ってるのあの人達なのに。

 ヨムに俺の気持ちを伝えて見るか。

 「ヨム、お前は俺と一緒にいてくれるか?」

 「ん、当然。召喚されたものは召喚したものと一緒にいる。」

 「いや、そう言うことでなくてヨムの気持ちを教えて欲しい。俺と一緒にいるのはどう思う。」

 「ん?主もしかして召喚のこと知らない?」

 「え、ただ魔石に魔力を込めて召喚するだけじゃないの?」

 「、、、主の親の言った通りだ。たしか、GMコール?っていうのしてって。私では教えずらいらしい。」

 「わかった」

 俺はメニューを出してGMコールをした。


 『あーあー聞こえる紅?いや今はゼクの方がいいかな』

 「ゼクで頼むのよ父さん。なんのために仮面なんて付けてるって思ってるの」

 『そうだね、それでなんのようだね。君からってことで僕が出ることにしたんだけど』


 父さんがにやにやてしているように思えた。

 「知ってて言ってるよね。召喚のこと教えて、あとなんでヨムや他の人に接触したの?この世界が壊れる可能性があるの知ってるよね。」

 『一度に聞くのが多いいよ。ちゃんと全部答えるから。』

 「ならまず召喚、いや使役術についてお願い。」

 『わかったよ。まず使役術とは、テイマー、サモナー、ネクロマンサーができる力である。つまり、三つの力が合わさったスキルだよ。

 テイムから順番に説明していくよ。テイマーは言葉の違う生き物や意志を持っている生き物と話すことができる。サモナーは魔石に魔力を込めると魔物と契約できて召喚できる。ネクロマンサーは死んでいる生き物や殺したい生き物を確率でテイムできる。ただ、ゾンビなど元々死んでいるものには効かない。あとレベルが上がればなど召喚できる。』


 うん、調べていた内容と同じだ。

 「それからそれから」

 『テイマーやネクロマンサーとあとで送ってあげるけど説明してあげよう。』

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