第19話 レベリング 2
今から3周目だけど武器を慣らしたいから慎重に行こう。今回はヨムもいるし問題はない。
鎌を構えて待つ、レッドビックベアーは最初から全力のようだ。他のクマが自分の攻撃範囲外に移動させつつ俺たちの行動を制限している。
今回はヨムと連携の練習を兼ねている。が、それはレッドビックベアーで試せばいい。
「ヨム、あのでかいの足止めできるか」
「ん、大丈夫。任せて。」
「ああ、頼むよ」
「ん」
俺は先にクマの相手をすることにした。そこまで使ってなかったから吸血鬼として生まれたからには鎌を使いこなせないといけない。
親が作ったゲームで剣や斧など王道ファンタジーに出てくる武器は全て使える。刀は他より早く使えるようになったが鎌を使う時が全然なかった。
今考えたら鎌は
話が長くなった。俺は鎌を出して走り始める。ヨムは狼の姿で走っている。
俺は先に影で2匹ずつに分ける。多対一の戦闘もあるはずだから。
体勢を低くして走る。クマが腕を横に薙ぎ払ったと同時にジャンプした。2匹目が腕を縦に振り下ろしてきたので体を捻り避ける。振り下ろされた腕を足場にしてもう一度飛んだ。
腕を振り下ろしたクマの後ろに宙返りして鎌を首に添える。首をしっかり落とせるように全力で腕を引く。
次に最初の1匹が腕を振り上げ振り下ろそうとしていた。後ろに飛んだが爪が思った以上に長く当たってしまった。今の戦いで影が壊れて分けていたクマもきた。
そのうちの1匹が突進してきた。鎌の持ち手を下にして棒高跳びのようにして上へ飛んだ。目の前に立っているクマがいたので体を水車のように回して縦に切り裂いた。
ヨムの方を見てみると危なげなく戦えていた。
「グォーー!」
突然クマが咆哮した。咆哮したのはさっき俺に突進してきたやつだった。今まで瞬殺だったり予備動作の前に倒していたから初めての動きで止まってしまった。いや、止められてしまった。
知らない動きをされた時構えてしまった。その時その一体ではないことを忘れてしまった。
横から腕が伸びてきて薙ぎ払われた。咄嗟に腕をクロスして後ろに飛んだが、片腕が折れた。
「チィ」
俺は舌打ちをして考えた。片腕がない状態でどこまで粘れるか、武器は鎌だけだから魔法でなんとかするしかない。ヨムは今レッドビックベアーの相手をしてもらっているから急いで加勢に行かないといけない。片腕を治すのに少し時間がかかる。氷魔法はまだLV的に足止めできない。
「は〜〜。いくか。」
鎌に魔力を流して丈夫になるようにした。鎌に幻影魔法をかけてぶれて見えるようにした。見てなかったらそれで警戒されるからはっきり見えないようにしようと思った。
刃がぶれている鎌を片手で持って移動する。影魔法で最初のようにスパイクをつくり移動時にダメージを受けるようにした。急いで持っていた回復薬を飲んで腕を治す。さっきの場所だと囲まれやすい場所だったから。回復は半分以上終わったいたからすぐに治った。
鎌を小さくして2mぐらいにした。今までは2.5mぐらいなのを使っていた。
「さぁ、第二ラウンドだ。」
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