第22話 モンスターパレードの始まり
カンカンカン!! カンカンカン!!
街に鐘が鳴り響いた。三度早く鳴らすのは災害警報の合図だそうだ。
『いよいよモンスターパレードが始まるようじゃの』
そうみたいだな。ギルドに集合しようか。
「諸君!! 先日より懸念されていたモンスターの大発生が確認された。A、B、Cランク冒険者は討伐部隊、D、Eランク冒険者はサポート、Fランク冒険者は住民の避難誘導を!!」
「「「おー!!」」」
「俺たちの街は俺たちで守るぞー!!!!」
モンスターの行進は西からやってくるらしい。
高ランク冒険者は一同に西門へ向かった。逆に低ランク冒険者は東門へ。東門は住民が避難する為ごった返していた。
《西門付近》
「‥‥‥おい、なんでお前がここにいるんだ?」
例のよく絡んでくるやつだ。名前は‥‥‥なんだったか‥‥‥。
『なんじゃったかのう? 忘れてもうたわ』
ルナも覚えてないくらいだから仕方ないな。
「‥‥‥今の俺はCランクだからな。居てもいいんじゃないのか?」
「はぁ!? テメェ、ウソついてんじゃねーよ!?」
「何を騒いでる!? またお前か、ビリー!?」
「ギ、ギルド長‥‥‥」
「ビリー、お前は勘違いしているようだがアルフレッドは間違いなくお前より強いぞ」
「はぁ!? そいつはギルド長と言えども聞き捨てならねぇぞ。なら勝負させろ!」
「そうだな。モンスターの討伐数で勝負というのはどうだ?」
「いいだろう! おい、オオバカトリ! 逃げんなよ!?」
んー?
なんか知らないうちに勝負する事になった?
『ほう、面白いの。我がついているのじゃ、万が一にも負ける事はないわ。さっさと始めようぞ』
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
西の門の城壁に立って様子を見ていると、そこから先の草原エリアがモンスターで埋め尽くされる。
『戦況としては攻め込まれている状況なんじゃがの、こちらから一発放ってやろうぞ』
それはいいけど初級魔法の射程じゃないだろう?
『【賢者】の【古代魔法】を解放してやろう。今のステータスなら一発だけならまぁ撃てるじゃろ』
ピリッと頭に痛みが走る。複数の特技を解放すると激しく痛むようだ。痛みが落ち着くと頭に魔法名が浮かんできた。
【アルティマサンダー MP 270】
【スプレッドフレア MP 280】
【コメットレイン MP 300】
・
・
・
どれもなんだかすごそうな魔法名だな。でも俺の隠しステータスのMPを考えると二発は撃てそうだけど‥‥‥。
『アホか!? 魔法で撃ち漏らした後の事を考えんか!』
あ、そうか。じゃあどれにしようかな?
『攻撃範囲で言えば【アルティマサンダー】じゃが、威力で言えば【コメットレイン】じゃ。【スプレッドフレア】はその間といったところかの。モンスター共それぞれの属性耐久度にもよるがの』
なるほどな。じゃあコメットレインってやつにしてみようかな。
『群れの中心よりやや後方に目掛けて落とすのが良いぞ』
OK わかった!
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