小説家になってはみたけれど ~Web小説攻略法~

矢賀地 進

貴方はなぜ小説を書くのか言えますか?

 いきなりですがどうでしょうか皆様、理由はありますでしょうか。そりゃありますよね。


 自分語りで恐縮ですが私の場合は、単純化すると「物語が今まで自身の力になっているから、自分も物語を通して誰かのためになりたい」といった感じになるかなと思います。カッコつけすぎました。自作の作中でも登場人物に言わせているのはそれはそれでどうなんだろうと言う議論もありますね。さり気なく宣伝。


 物語はときに現実以上に私達を救い、楽しませ、夢中にさせて、踏み出す勇気をくれます。良い作品に触れたときの感動というのは、他では体験できない、何ものにも代えがたい瞬間だと思います。


 小説でなくてもいいのでは?というツッコミもあるかと思いますが、それは実際その通りではあります。私自身そもそも小説自体は最近そこまで読めていなくて、媒体でいうと普段は映画やアニメ、ゲーム中心だったりします。


 今でこそカクヨム(となろう)で物書きの活動をしていますが、当初は小規模なノベルゲームを作りたいな、という方向から始まったりしています。なにか作りたいという原体験は、ストーリー重視のゲームから来ている部分がかなり大きいです。二次元の女の子がいっぱい出てくる大人のゲームも含みます。「最近の18禁ゲームは、泣けるんだぞ。知らないだろう?」と貴志祐介の「青の炎」の中でも言ってました。本当です。読んだときおったまげました。他の内容は割と忘れました。ラストは覚えてます。


 それはさておき。ゲーム制作となるとシナリオにプログラム、イラスト、音楽と意外とやることが多く、ある程度外注するにしてもフルタイムで働きながらだと時間の関係であまり現実的ではないんですよね。なのでまずはハードルが低く時間がとられない文章でやってみるかということで、最初から小説一本で作家になりたい人からすると「そんな甘いもんじゃないよ」と言われてしまいそうな理由でした。実際文字だけでやることの苦労もなかなか多いなと実感してます。



 また、個人的に気をつけていることとして、創作においては自身の内側にしっかりと基準なり軸を持つことがあります。もちろん感想だったり☆に♡はめちゃくちゃ嬉しいし、モチベーション爆上げなんですが、続けていく中でそれだけを目標にしない、ということです。


 Twitterなりインターネットを見ていると、どうしても書籍化だったり、☆の数やPV数、そういったわかりやすい定量的な基準が目立つのはあります。正直このあたりは行き過ぎると良くないというか、SNSの急激な発展でデメリットも目立ってしまっているなというのが、別アカウント含めてTwitterを10年以上使ってきて色々な消えていくアカウントを見てきた実感です。(全く自慢できない)


 例えば、何万リツイートとされている可愛い猫ちゃんの動画やバズっているなんとなく良いこと言ってるツイート。その瞬間はちょっとだけ幸せな気分に、良いこと知ったような気分になって、いいねして拡散もしました。それでその動画やツイート、1ヶ月後に覚えていますか?そもそも見た事自体忘れているのではないでしょうか。


 無数の他人基準での数字を追い求めるというのは、自ら進んでこういった消費されるコンテンツになりにいくに等しい、と最近は考えています。(動物の動画自体は私も好きです。念のため。)


 渾身のネタツイートが誰にもいいねされず、特に何も考えずにつぶやいた内容が何故かバズる、といった経験がある方はわかりやすいかもしれませんね。


 始めた当初は私も数字をある程度は意識して営業的なこともしていたのですが、最近は考え方を変えて、ある程度近い感覚や好みを持っているであろう方とのコミュニケーションに絞る方向に方針を変えました。その一環として自主企画もやっていたりします。


 自作に関しては作風的にカクヨムなりその他小説投稿サイトの主流ジャンルとは言えず、また毎日更新もあまり現実的ではないことからして(遅くてごめんなさい)、はっきり言って埋もれてしまう方だと思います。それで外部の評価、特に数字で出てしまう部分に囚われて軸がブレるのはあまりにもナンセンスというか、せっかくスポンサーなり売上の制約がなく自由に書けるんだから、自分が読んで「これ面白すぎでしょ」とならない方向に寄せるのはもったいないというか。


 職業作家としてでなく、個人で書く場合の最大の利点はやはり、自分の好きな、読みたい作品を自由に書けるというところなのではないかと思います。数字はクオリティとスピードを上げれば結果として自然とついてくると信じて、皆様も日々精進していきましょう。



 というわけで色々まとまりがなく書いてしまいましたが、初心忘るべからずということで、辛くなったら創作を始めようと思った原体験に触れ直してみるのもいいのではないでしょうか。というところで初回はぼちぼち終わりにしようと思います。


 作風が割とシリアスに寄せすぎて近寄りがたくなっているのではと心配しているので、普段と違う文体を意識して書いてみましたがどうでしょうか。


 ここまで読んでくださった貴方の考えがあれば、ぜひとも知りたいと思っていますので、コメント等で教えてくださいませ。Twitterやマシュマロからでもお気軽にどうぞ。


 次回はWebで活動する中での難題の一つ、どう自作へのフィードバックを得るか?みたいなところを書いていきたいと思います。

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