第10話 再会

私はエルとの別れからずっと彷徨っていた。友達に会ったり、趣味に没頭したりして時間を過ごしていたが、心の隙間を埋められなかった。それでも、ある日突然、故郷へ帰りたいという衝動に駆られ、列車に乗って故郷へ向かった。

電車を降りる。電車は走り出し、私は故郷の町の駅のプラットホームに立っていた。

そのとき、私の心に愛が猛烈に感じられることを実感した。そしてとてもエルに会いたいと思った。駅から飛び出したとき、そこにエルがいた。私は驚いて言った。


「エル、どうしてここに?」


エルは私に微笑んで答えた。


「百合子、実はね…美咲が亡くなってしまったんだ。彼女は最後に、私に君のことを大切にしてほしいって言ってくれた。」


私は涙が溢れそうになりながら、エルと抱きしめあって愛を確認した。


後に、私は美咲が自分のラブコインを私に送ったことを知った。それで、私は再び人を愛する能力、そしてエルへの愛の気持ちを取り戻すことができたことを知る。


「エル、美咲のおかげで私たちはこうして再会できたんだね。彼女に感謝しないといけない。」


エルは私に同意して言った。


「そうだね、美咲には本当に感謝してる。これからは一緒に、美咲の分まで幸せになろう。」


私はエルと手を繋ぎ、新たな未来に向かって歩み始めた。


ーーー


エルと私は、美咲の思いを胸に新たな人生を歩む決意を固めた。私たちは互いに支え合いながら、失われた時間を取り戻すように幸せな日々を過ごしていった。


ある日、エルは私にこんな提案をしてきた。「百合子、美咲のためにも、僕たちが愛し合って幸せになる姿を見せるために、どうせなら大勢の人に伝えたいと思わない?」


私は少し驚いたが、エルの提案に賛成した。「ええ、私もそう思うわ。美咲の願いを形にして、私たちの愛の物語を共有しましょう。」


そこで私たちは、美咲を偲ぶため、そして私たちの愛を大勢の人に伝えるために、共同で小説を執筆することに決めた。タイトルは「愛とラブコイン」。美咲の遺志を継ぎ、私たちの物語を紡いでいく作品だった。


執筆を進める中で、私たちは美咲に感謝の気持ちを改めて感じることができた。そして、私たちが書き綴る愛の物語が、読者にも勇気と希望を与えられることを願っていた。


エルは私に向かって言った。「百合子、これからもずっと一緒にいようね。」


私はにっこり微笑んで答えた。「もちろん、エル。これからもずっと一緒だわ。」


私たちの小説は、多くの人に愛されるベストセラーとなり、美咲の願いは永遠に続いていってほしい。そして、私たちは二人で美咲の思いを胸に、幸せに暮らし続けよう。幸せな人生の新たなスタートを切った私たちは、美咲に感謝の気持ちを忘れず、これからの日々を大切に過ごしていくことを誓ったのであった。

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