第2話 初めてのラブコイン

私はまず、エルの本名を知ることが最優先だと思った。彼のSNSや公式ファンクラブを徹底的に調べ、彼の過去のインタビューや雑誌の記事を読み漁った。「どうしても本名が見つからない...」と思い悩んでいた時、私はエルが出演するライブイベントが近くで開催されることを知った。


これはチャンスだと思い、チケットを手に入れてイベントへと向かった。私はエルに近づくため、「イベント会場の周辺で働くアルバイトを始めたい」と考えた。


しかし、そのアルバイトは高校生が原則的に雇われないことになっていた。私は諦めず、「とにかく面接だけでも受けてみよう」と決心した。面接の当日、私は緊張しながら面接官の前に座った。


面接官は私に厳しい目でこう言った。「あなたは高校生だよね?私たちのアルバイトは基本的に高校生は雇わないんだ。」


私は必死で自分をアピールしようと思い、「分かっています。でも、私は本当に一生懸命働くことができます。どうか、このアルバイトに採用してください。」と言った。


面接官は考え込んだように見えた。その瞬間、私面接官のネームカードを見た。そこには「山下渚」と書いてあった。

わたしは、思い切って言った。「すみません、少しトイレに行ってもいいですか?」そう言って、その場を少し離れた。


トイレの個室で、私はスマホのラブコインアプリを立ち上げた。面接官の顔を思い浮かべながら名前を記入し、「これでうまくいくはず」と独り言をつぶやきながら1ラブコインを支払った。面接室に戻ると、面接官の態度が変わっていた。


「あなた、とても熱意が伝わってきましたよ。このアルバイトは厳しいですが、やってみたいですか?」と、面接官は私に優しく問いかけた。


私は驚きながらも、「はい、ぜひやりたいです!」と答えた。そのおかげで、私はアルバイトとして雇ってもらえることになった。「よかった、これでエルに近づける」と心の中で喜んだ。そのアルバイトを通じて、エルのスタッフや関係者と知り合うことができた。


私はアルバイトを始め、イベント会場で働きながら、エルの本名を探るためにスタッフや関係者と積極的に交流を図った。しかし、残念なことに彼の本名を知る人は1人もいなかった。「やっぱり、エルの本名は簡単には見つからないのか...」と私は落ち込んでいた。


そんなある日、エルの幼馴染の情報を手に入れることができた。彼女の名前は美咲だった。彼女は現在、エルと同じ事務所に所属しているアイドルで、幼い頃からエルと一緒に育ってきたという。私は美咲のSNSをチェックし、彼女とエルの仲の良さがうかがえる写真や投稿を見つけた。「これだけ仲がいいなら、きっと彼の本名を知っているはず」と確信した。


面接が終わって初仕事から数時間後、スマホにメールが届いた。メールには、ラブコインの支払いとラブコインの残高が送られてきた。これを見て、私は改めて自分の恋愛感情が薄れていくことに不安を感じたが、エルのことを思い出すと、それでも彼に近づきたいという思いが勝っていた。


ラブコインご利用のお知らせ

利用日 2023年4月18日

利用先 山下渚

利用額 1ラブコイン

ポイント残高 99ラブコイン

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