お稲荷さんとのモフモフ生活

ケモナー分身体

第1話 コマチさん

俺は今不思議な状況になっている。


……20分前……


お願いします。どうか、平和に暮らせますように。そう思いながら、神社でお祈りをしていた。ここの神社はお稲荷さんを祀っているらしい。そんなところで、お祈りをしたあとに帰ろうとしていたところ、金髪少女が境内にいた。もう夕方なので、


「お〜い、そこの君そろそろ帰らないと親が心配するよ。」


と、忠告しておいた。


……今……


疲れたので一人暮らしをしているアパートに戻って扉を開けると今さっき境内に居た金髪少女が居た。しかも、狐耳付きで、


(お帰りなさい!)


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落ち着け!えぇっと、この状態は不味い!

少女誘拐、監禁、コスプレ。これは犯罪者になる!

俺は一度扉を閉じた。もう一度、扉を開けた。


(どうしたの?)


狐少女は扉の前にいた。

うん、部屋を間違えたんだな。

もう一度、扉を閉めてから部屋番号を確認した。

合っていた。もう一度、扉を開けた。


(あなたは、なぜ扉を開けたり閉めたりするの?)


「あのぉ~、開けたり閉めたりするのはいけないことだと思いますけど、あなたは誰ですか?」


(それは後で話すから、今は中に入って夜ご飯を食べて。)


「はい。わかりました。」


よく分からないが夜ご飯を作ってくれたらしい。頂こう。

部屋の中に入り、着替えてから手を洗い、夜ご飯を食べた。ずっと見てくるので食べ辛い。金髪少女の人が、


(私の料理どう?)


「とても美味しいですよ。なんていうか、こう、少し味が薄くて、初々しい感じ。」


(それ、褒めてるの?)


「褒めてますよ。」

「で、あなたは誰ですか?」


(私は、狐舞神コマチ。50年生きた大狐です。まだまだ、若いですよね。)


「俺達に取ってはおばあちゃんだけどね。」


(私達の中では若いんです。平均年齢1200歳です。その中では、ものすごい若いでしょう?)


「ハハ、そうですね。俺の紹介がまだでしたね。」

「俺は、幽楽ユウラ 稲荷イナリです。」

「コマチさんは、なぜ僕の所へ来たんですか?」


(それは、優しい人だから。)


「えっ、それだけ?」


(そう。それだけ。)


「それだけで判断するのは良くないですよ。もし、俺が悪い人だったらどうするですか?」


(私達は千里眼という術で人の心が見えるので、イナリさんが優しくて、いい人ぐらい分かりますよ。)


「そんなことないですよ。」

「ご飯、ありがとうございました。」


(他になにかしてほしいことはある?)


「う〜〜ん。あっ!しっぽをモフらしてください!」


(えっ!!う〜〜ん。どうしよう。私達の中では、しっぽは大切な物なんですよ。う〜〜ん。わかりました。モフっていいですよ。)


「じゃあ、さっそく。おぉ〜!」


(イナリ少し落ちついて!うやぁぁぁ!)


「すごいですよ!モフモフしていて、艶があり、フワフワしてます!」


(イナリ、ちょっと待って!)


「あぁ〜、このまま顔を埋めて寝たい。」


(それは駄目です。お風呂に入ってくだい!まだ、沸かしてないけど。)


「じゃあ、このまま少し寝てもいいですか?」


(う〜〜ん。いいですよ。ただし、少しの間だけですよ。)


「ありがとうございます。俺は幸せ者です。」

「お休みなさい。」


―――――――――――――――――――――――

……3分後……


イナリも疲れていたのだろう。すぐに寝ましたね。うやぁ、ヨダレが垂れてる。仕方がない今はこのままの状態にしてあげよう。


「……Zzz」


フフッ、可愛い寝顔です。私はイナリをベットに移してからお風呂を沸かして、イナリを起こした。

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