プロローグ


 貴方はこの世界が沢山の"可能性"の元で成り立っていることをご理解頂けているだろうか。


 あの大災害がない世界。


 あの著名人の暗殺がない世界。


 あの2度にわたる世界大戦のない世界……。


 この世は複数の"あったかもしれない"世界線で出来ている。



ーープロローグーー



 僕が生きる世界は、19XX年に植民地争いから米国や露国、英国、中国などが戦争を始めた。


 最初はただの銃やミサイルなどの兵器を用いていたが、開戦から2年後、米国は非道な人体実験により、身体を兵器化した人造人間ーモルモットーを初めて生み出し、戦争に投下。


 人造人間はただの武器では壊れない強固な構造故、米国が一気に世界を恐怖で統一するかに見えた。


 しかし、その1年後、露国が口から毒ガスを吐く人造人間を生成。

 米国の銃の人造人間を圧倒し、人造人間どころか、人間をも大量に殺戮する。


 人造人間は対人造人間でのみ破壊される。


 一時は大量の殺戮を可能とした露国が世界を圧倒したかに見えたが、対毒ガス対応の人造人間を米国や他の国に作られてしまい、迷走する。


 日本は、目立った人造人間もおらず、19XX年に米国の羽根の生えた爆弾人造人間を広島、長崎に投下され、負け国ー植民地ーとなりかけていた。


 そんな中。

 長きに渡る戦争は、ある日本の人造人間により、終止符が打たれた。


 "被検体X"

 19XX年に突如日本に現れたマッドサイエンティスト、遊馬博士による最高傑作で、最凶の彼女は、自身の血を操って武器を作って他国の人造人間を優雅に舞うように攻撃し、圧倒した。

 その血は人造人間には猛毒で、武器が掠れば最後、その他国の人造人間は死に至る。もちろん、毒ガスは効かない。


 被検体X、通称、ひばり。

 その通称は負け国であっても強く生きようと国民をその綺麗な歌声で癒し、魅了した世紀の歌姫から名付けたらしい。


 彼女は他国の人造人間に比べ強度があり、攻撃がくると彼女の血が自然に防御するため、一切の破損もせず、壊れず戦い、他国の人造人間を圧倒。


 その後、ひばりにより他国の人造人間は駆逐され、他国の首脳が相次いで敗戦を宣言した。


 そして、日本は負け国から一転、勝利国になり、世界の中心になった。


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