『スーパー・かぶら』

やましん(テンパー)

『スーパー・かぶら』

 これは、ギャグ・フィクションであり、このよとは、一切無関係です。名前も、もしなにかと似ていても、このよとは、まったく無関係です。




 あるとき、不思議な現象が起こり始めたのです。


 首都圏近郊の、のどかな農村での話でした。


 しかし、話の内容は、あまり、のどかなものでもありません。


 つまり、なにものかが、家畜やペットを襲い、血を吸ったり、食べたりするのです。


 そらゃ、チュパカブラの輸入バージョンではないか。


 しかし、目撃者がありました。


 それによると、犯人とおぼしきものは、明らかに、かぶ(かぶら)に、そっくりだったというのです。


 かぶに、足がついているようで、頭の葉っぱをひるがえしながら走った。ただし、かなり、大きい。


 白い丸い肌に、でかい、お口か開いたのだ。と。


 それが、うちの、ワンちゃんに噛みつき、血がとびかった。


 しかし、ワンちゃんが反撃し、ちょっと食べてしまったので、逃げていった。


 ワンちゃんは、重傷だったが、なんとか、助かった、とのこと。


 さらに、近くにいたひとは、スマホで、ビデオに撮っておりました。


 夜だったが、おっきな満月の月明かりがあり、わりに、よく見えたと。


 そこには、たしかに、巨大な『かぶ』みたいな生き物が映っていました。



 これは、大ニュースになりました。


 こうしたオカルト的なニュースは、あまり、大々的には出ないものですが、ビデオがあり、さらに、獣医さんの証言もあり、さらに、他にも実害が出ていたり、目撃者がいたりしたので、社会は、もはや、ほっておけなかったのです。


 

       🥗


 

 穏健派の大王は、犯罪かぶがでたことに、強い憤りを感じておりました。


 かぶは、人類の食料品になります。


 いかに、人類よりも、はるかな過去から地球にすんでいたとはいえ、人類は、野菜生命体の捕食者ですし、かくへいきなんてのも最近はもっていて、へたに使われると、土壌汚染を引き起こされてしまいますから、あまり、刺激はしたくないのです。


 地上かぶらは、地底かぶらの同位体ですが、所謂、野菜で、動けないのです。つまり、残忍な人類を大人しくさせる、古くからの、作戦の一環でありました。


 それでも、自虐的で、恥ずかしい行為だと、非難されてもきました。


 とくに、野菜生命体とは別種の、キノコ生命体の、べにてんぐだけ連盟、辺りから。


 大王は、犯罪かぶの摘発に乗り出しました。


 そのためには、人類の協力者が必要です。


 それに、選ばれたのが、刑事『はなみずきやよみ』さんでありました。


 犯罪かぶら『太郎丸くん』と、はなみずきさんの闘いが始まるのでした。


 『ちばかぶら大王』は、早期の解決を望んでおりました。


 よ、ばんばんばんばん! ばばん。





         おわり



          くまくま 🐻



 参考


 千葉県は、2020年、かぶの産出額、全国一位であります。かぶ=かぶら。(参照 /『千葉県民手帳』、2023年) 

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

『スーパー・かぶら』 やましん(テンパー) @yamashin-2

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る