第8話 ※エッな要素が多いかも

「んむっ、、ちゅ、………はむっ、んっ…ぁっ、、まっ、ちょっひょ……ま、っへぇ」


 何度も何度も、キスを啄まれ、舌を入れられ、口の端から漏れ出る唾液をも舐められ。

 唇が離れ、無意識になると、その空いた気持ちの隙間を埋めるように、また、甘くて濃厚なキスをせがまれる。


 息ができない。

 辛い。

 苦しい。


 死んでしまいそう。―――なんで?


 苦しいから。――ちがうよ。

 辛いから。――それもちがう♪

 息が、はふ♡できないから。――ちがぁう♡


「んちゅ、ぁむ♡………ぁ、っん、、んむ♡」


 頭が、脳みそが、蕩けて、融けて………


 なんにも考えられなくなる。



 



 …………?

 気持ちぃから、死んじゃいそう??


 そっか、今、わたし、とっても気持ちくなってるんだ♡

 女の子に、井上いのうえ 静玖しずくちゃんにキスされて。

 わたしは、頭が融けて、自分から彼女の舌を求めてしまうほどに、気持ち良くなってしまっている。


 顔が熱い。脳みそが焼き切れそうだ。

 苦しい。

 息ができないから、顔が真っ赤になってるのかな??


「ぷはっ♡マシロちゃん、鼻で息して♡そうしたら、もっと気持ちいいの、長く味わえるよ?」

「………………んぇ?ひもちいぃの?」

「あはっ♡キスだけで、ここまで蕩けきった顔ができるなんて♡♡真っ白で純白で、無知で可愛いね♡」


 何を言ってるの?

 むずかしぃ。頭が上手く働いてくれにゃい。


 でも、鼻で息ができるようになれば、この感覚がもっと長い時間味わえるんだよね?


「し、♡も、もっとキスひて♡♡」

「~~~~っ///いい子いい子♡やっと、名前だけで呼んでくれたね♪いいよ、きもちぃキス、たくさんしたげるね♡」


 えへへ、褒めてもらえたぁ。

 うれしい。名前で呼ぶと、褒めてもらえるんだ♡♡もっと褒めてほしい♡♡♡


 また、濃厚なキスが落とされる。


「んちゅ♡、んはぁ、し、しじゅくちゃん」

「あむ、んむ、ん〜?どーしたの♡?」

「静玖ちゃん、静玖ちゃん♡しずくちゃん、しずくちゃん♡♡」

「ん〜♡名前で呼べて、えらいえらいだね~♡」

「ひへ♡えへへ~」


 キス、きもちぃ。

 気持ちよすぎる、キス。


 こんなの味わったら、抜け出せなくなりゅ♡


 もっと、キスしてたくなる。求めたくなる!


 子どもができちゃうから、彼氏とはできないけど、お、女の子同士なら、ノーカンだもん♡


「そういえば、マシロちゃん。音楽室に入ってきた時、何か言おうとしてる感じがしたけど?」

「はぁ、、はぁ、、はぁ、、んぅ?い、言いたいことぉ??」


 なんだっけ?何かあったっけ?

 んぅ~。何も考えられない。

 キスのこと以外、考えたくない。


「しずくちゃん、もっとぉ」

「んふっ♡思い出せない?頭ばかになっちゃった?いいよ♡気持ちいいことに溺れちゃお♡私色にマシロちゃんを染めてあげる♪」


 再び、静玖ちゃんの唇がわたしの唇に近づく。


 けれど、、今度のやつは一回二回と軽い浅めのキスが啄まれただけだった。


「………?たりないよぉ、も、もっとぉ」

「そんなに私とキス、したいんだ?」

「し、したい!!」

「じゃあ、マシロちゃんが自分からキスしてみよっか♡」

「じ、自分から?」


 ここで、わたしの意識は微かに、だが確実に少しだけクリアになる。

 あれ、わたし、さっきまで結構はずかしいこと言ってなかった??


 名前呼ぶと褒めてもらえるから連呼するとか、どれだけ馬鹿になってんのわたし!?


「どうしたの?キスしたくないの?」


 わたしは答えない。

 ついさっきまで、キスをしただけで何も考えられなくなってしまったばかりなのだ。

 このまま、キスをまたしてしまえば、それこそ堕ちるとこまで堕とされそうで………


「ちょっと正気に戻っちゃったかな?もぉ、仕方ないなぁ―――はい♡マシロちゃんのだぁい好きなキス、したげるよぉ」


「んむっ!?」


 口を無理矢理に開かされ、井上 静玖ちゃんの唾液が流し込まれる。


 や、ばい。

 これだけでわたし、また、何も考えられなくなる。キスのことしか、考えられなくなる。


「はい♡おしまい!続きがしたいなら、、わかるよね?」

「あ、あぅ」


 キス、したい。

 だめ、戻れなくなる。

 キス、したい!

 ダメ、何も考えられなくなる。


「キス、してください………」


 消え入りそうな声で、わたしは井上 静玖ちゃんに言う。

 自分から、まだ正気の状態にも関わらず、キスをねだってしまった。

 顔が火照る。恥ずかしい。


「だぁめ♡マシロちゃん、キスがしたいなら、自分から来ないと」

「そ、そんなぁ」

「その代わり♡マシロちゃんが自分からキスをしてくれたら、私はこの前言ってたにキスしてあげる♡♡」


 あいだ?そういえば、そんなことも言ってた気もする。


 もう、我慢できない。

 間が何かは分からないけど、キスがしたくて、堪らない。


 わたしはの首に手を回すと、彼女の顔を自分に引き寄せて求めるようにキスをした。

 自分から、舌まで入れてしまう。



 すると、キスに夢中のわたしはこの時は気がつかなかったけれど、わたしの制服の、シャツのボタンを一つ丁寧に器用に静玖ちゃんは外した。


 そして、するりと、わたしの胸を手探りで、ブラの中をも滑り込み、生の手触りがわたしの胸の、その最先端に触れた。


「ふみゅっ!??」


 さらに、そのキスだけで尖ってしまった最先端ちくびを静玖ちゃんの冷たい手で、指先で摘まれる。


「この快感も、今日中に教えこませてあげるからね♡マシロちゃん♡♡」


 腰が砕けて、わたしは静玖ちゃんにしがみつくので精一杯だ。




 上と、間の。

 どちらにも順番で直にキスを落とされ、わたしはもう、静玖ちゃんのことで頭の十割を占めてしまっていた。


 意識が朦朧とする。

 目の前がチカチカで…………



「はぎゅっ♡」



 声を抑えようとして、それでも抑えられなくて。


 静玖ちゃんに、今日一番の強さで胸の突起を抓られて、わたしは最高の気持ちよさを迎えて意識を手放した。



「もう、本当に戻れないね♡」


 そんな静玖ちゃんの声は、わたしには聞こえてこなかった。

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