#4

「素晴らしい!あなたの生前の行いからクズなんじゃないか?と疑っておりましたが、しっかりとご両親の事を想っていたのですね…感動しました!」


 へっ、ちょろいぜ。


「ありがとうございます。」


「それではこれが最後の手続きとなります。」


「はい。」


「この箱の中には異世界で使えるチートスキルの名前が書かれた紙が入っております。この箱から紙を一枚引いてください。そこに書かれたスキルをあなたに授けます。外れはありません。どのスキルも異世界の住民は誰も習得できません。あなただけのスキルです。さあ、引いてください。」


「俺だけのスキル、か。」


 俺は紙を一枚引き、開いて結果を見た。


 そこに書いてあった文字は…


“全能”


「え!?本当に全能でいいんですか!?」


「はい。」


「やったぁ!」


「それではいってらっしゃいませ。異世界へ!」


 すると天使は天から伸びている鎖を引っ張ると俺の立っていた地面に穴が空いた。


「あら原始的………イヤァァァァァァ!!」


 もっと優しい方法はなかったのだろうか?こんな落とし穴みたいに地上へ落とす必要なくないですか?


 しかも恐ろしいのはどこから落ちたのかだ。俺はどこから落ちたのか?それは雲の上だ。いや死ぬって…生かす気は0かよ…


 そうこうしているうちに徐々に地面が近付いている。


 やばいやばい!俺死ぬ!死ぬ~~~~~!


「イィィィィィィィヤァァァァァァァァァ!!!」


 俺がそう叫んでいると地面からだいたい20~30m上に魔法陣が出現し、そこで落下の速度は遅くなった。


 天界って意外と雑なところあるんだな...


 そうして俺は無事に何もない草原に着地した

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る