#2

 気がついたら俺は不思議な空間に立っていた。


「たいへん残念なことにあなたは若くしてこの世を去りました。」


「ゑ!?」


「いやいやいや、冗談でしょ!?冗談ですよね!?」


「本当です!♡」


 どうして目の前にいる人はこんな澄み切った笑顔でこんな物騒なことを言うのでしょう…


「え、ちなみに俺の死にざまは…?」


「それはですね……」


 頼む!!頼むから普通の死に方であってくれ!


「空から落ちてきた飛行機のねじに頭を撃ち抜かれて…即死です…」


 あぁ、なんて変わった死に方でしょう…


 俺は死ぬ前に宝くじ3枚ぐらい買っておけばよかったと後悔した。


「いやぁ、幸運なのか不運なのかわかりませんね。」


 全然慰められてませんよ……


「あの、俺の家族は…?」


「あなたの家族なら、あなたが亡くなって数分後に涙を流しながら宝くじを買い、私の力で未来を見たところ、100億円当てますね。」


「そんな…」


 いやマジで宝くじ買っておけばよかった!


「申し遅れました、私は天使、天界の神様の使いです。神様の命により、あなたを魔法世界に送ってあげることになりました!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る