第27話 暗がり
三日後の深夜。
ふと、目が覚めた。
漠然とした意識のまま、トイレに行こうというコマンドをどうにか遂行していく。
おじさんの部屋からトイレは少し離れた場所にあった。
いつも通り、ジャパニーズリンカネーターが和式は無理とウォシュレットを開発済み。
トイレを現代化するチートって何だよと思いつつ、ありがたく利用しよう。
おじさんは寝ぼけ模様で、近道の中庭を横切ろうとしていた。
ガサガサッ。
「誰か……いる?」
暗がりの中、一瞬シルエットが視界に入った気がする。
「気のせいか」
独り言を漏らすや、おじさんは目的地へ向かった。
今、中庭で栽培してるのはハーブ。一般人にとって、よく分からん草。
事前知識と利用法を知らない限り、わざわざ盗もうとは考えまい。
ローレルさんならば、深夜のおハーブティータイムにしゃれ込むかもしれない。
深夜にこっそり収穫なんて、草生えますわ。いや、抜きますわ!
そういえば、今日は疲れたから早く寝ると言ってたな。
ハーブキャンドルの香りに包まれ、安眠を享受している頃だと思いました。
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