あめふらし

雨降らしシフトレバーも握れず

冷たく痛さを伝える足先

間違いないって信じていたけど

ここはどこだろう


感情があるから生き辛いんだ

そんな考えに甘えてた

天気予報今の時代になっても

それでもときどきまちがえる。

今日の朝刊 昨日の事論い

とても静かに過ぎていく

時間で命が老けるなら

焦らなきゃいけなくて


ああ 雨降らしよどうか見失わないで

このくらい冷たい水がいいんだ

暖かい陽射しじゃとても僕には

ここを逃げられない


何度でもやり直せるボタンがある

どこまで巻き戻そう?

巻き戻して何が変わるのだろう

同じ轍を踏んで

泣くことになるなら戻らず

死を待って笑ってよう


ええ 雨降らし僕のためにありがとう

消え去っていく僕を彩ってくれて

何もできない僕がやりたいこと

それは僕であること

死なないで生きて

ゆめふらしになる

―――――――――――――――――――――

 雨の日に夢を見たので書いた作品。漠然とした不安と人間を取り巻く風を流す涙と雨を美しく描きました。

 珍しくベースなしのオール調律楽器のバラード。


 世界を否定せず裏切るような、ぬくい哀愁のただよう楽曲に仕上がりました。

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