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目次
涙の花日記
ほっそり痩せた土の上
勇気の花が今朝方早く
ぽっこり独り 咲きました
麗（うら）らな春の紋白蝶の
ふと つんのめるリズムのような
夢の足音 苦るヴィヴァーチェ
今の時代はそうやって
世界が進むらしいのですが
ポケット裏に隠しておいた
肌の温もり取り出し見れば
傷に埋もれた 誰かの 心
呻きの漏れた 私の 心
重ね着をして コートも羽織ろう
温（ぬく）む幸せ 脹（ふく）れるように
明日の天気の予報によれば
足を滑らす激しい雨と……
時計の針は何時（いつ）も鋭く
カチリカチリと行進を止（や）めない
独りポツリと 涙して
私の花が 咲きました
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