魔女喰いとスキャッターブレイン
@twweqte2
第1話ある手紙
魔女喰いさんへ
あなたは魔女を食べてくれるいい人だと聞きました。どうか私に取り憑いている魔女を喰べてくれませんか?
私の周りでおかしくなったのは、半月前くらいのことになります。
その日も普通に学校に行きました。いつも通りに授業を受けていたんです。
しばらくすると、隣の席のかなこちゃんが何か言っている声がしました。かなこちゃんは、みんなに優しくて私のお友達です。
でも、その日のかなこちゃんは明らかに様子がおかしかったんです。
耳を塞ぐようにして、頭を下げていたんです。私は、「どうしたの?」と声をかけると、かなこちゃんはひたすら「怖い、怖い」と言っていました。
顔も青白くなっていて、本当に具合が悪そうにしていました。これは大変だと思い、先生に言わなきゃと思ったんです。
先生を呼ぶために手を挙げようと思ったら、後ろの方からも何か言っている声が聞こえたんです。
その子もかなこちゃんと同じように、「怖い、怖い」と呟いていました。
それが伝染するように広がっていきました。流石に異変に気づいたみたいで、先生めちゃくちゃ慌て始めました。
それから色んな大人の人が来ました。具合が悪くなった人達は病院に急いで行ったみたいです。
具合が悪くならなかった人達は、いくつか質問をされた後、お家に帰りました。
質問の内容は、主に昨日見た夢の内容だった気がします。
この時は、まだ私は自分が魔女に取り憑かれているなんて想像もしてませんでした。
その日の夜のことです。私が寝ている時、すぐ隣から変な声が聞こえてきたんです。
「まだ怖い?学校が怖いの?」
私は、驚いて部屋の電気をつけました。
そこにいたのは、ヤギと羊をごちゃ混ぜにしたような化け物でした。
私はこの時、初めて気づいたんです。
自分が魔女に取り憑かれている事に。
その後、学校からあなたな事が、紹介されました。
昨日の質問された時点で、私は魔女に取り憑かれている可能性が高い事がわかっていたらしく、魔女喰いさんの事が紹介されました。
魔女喰いさんには、自分で手紙を書かないと助けてくられないって言われました。
お願いします!
私ずっとこのままなんて嫌です!
助けてください!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます