用語や設定



読まなくても良い用語や、設定資料



 天を見た者……前世の記憶を持ったまま第二の人生を歩いている人間のこと。転生者。転生者だとわからないように、シリアスが命名した。

 

 学園……四年生で16から20歳に通う。

 平民貴族関係なく実力至上主義。将来好きな職業になるために研鑽する。学園を卒業したという実績だけで、それが自分の箔付になる。その分試験は難しい。

 クラス分けは、入学試験の成績順に配置される。一クラスに文官志望の人間と武官志望の人間が半数ずつに入れられる。7〜15人の武官志望者と7〜15人の文官志望者が入る。理由は交流の幅が広がるようにすること、人数に幅があるのは競技祭などの関係が考慮がされているから。大体、下のクラスになればなるほど人数が多くなる。

 15歳以上であればいつでも入学試験を受けられるし、合格すれば学園に入れる。

 

 Sクラス……幻のクラス。その年に入ってきた生徒の能力によって作られるもので、作られない年もある。ないほうが多いから幻と言われている。

 配属される条件は、学生の範囲でと限定したとき、魔法も剣術も座学も教師が教える必要がない、教えることが何もないと判断された人間のみ。専門家より詳しくなくても良い。

 このSクラスは、戦闘力はもちろん地頭もいいから色々な進路の選択肢がある。王家や王国の騎士団たち、研究員からも注目されるため、推薦が多数くる。人数は最低5人。上限はない。

 

 

 

 

 冒険者……魔物狩りや薬草採取など一般人がやるには危険がある場所に、依頼主に代わってこなす何でも屋的な組織。国が主な仕事は対人戦闘なら冒険者は対魔物。棲み分けができているため、騎士達との仲は悪くない。

 ソロ活動はあまりしていない。

 

 冒険者ランク、魔物の危険度ランク……下から順番にG.F.E.D.C.B.A.S.SS.SSSの十段階。同じランクの魔物は、同ランクの冒険者が2人、もしくは3人以上で、準備さえすれば余裕で倒せるレベルに設定されている。自分より二つ上の依頼書を受ける時は、受付に危険だからやめた方がいいと止められることがある。

 基本的には実力さえあれば、1日でのし上がれるが、大体は依頼達成の数でゆっくり上がって行く。

 

 

 

 Sランク以上の冒険者……国の保護対象。というより、他の国に亡命されないために、できるだけの優遇をされる。国との協力関係みたいなもの。金や屋敷、武器など可能な限り優遇し、大きな実績があって本人が望めば一代限りの騎士爵を与えられることもある。あとは、この貴族が悪徳だから第三の専門機関に調査を依頼してくれなどの要望にも応える。まぁまぁ発言権はある。

 昇格試験でSランクに上がった時、ギルマス推薦で、国の要人の誰かと面接。大体は宰相。人柄を見て、Sランクになってもいいと認められれば、本物のSランクになる。仮Sランクは国への発言権はない。悪徳な奴が国を混乱しないための政策。面接に落ちるやつはほぼいない。事前調査はするが、良心があったり、常識に従ってると思えれば大丈夫。国勢を揺るがすようなこと、戦争を仕掛けろなどはしませんという契約書があるから、それにサインしたら終わる。要は国が迷惑だと思うような身勝手なことはするなよってことだね。

 キース達は面接する必要はなかったが、形だけでもしましたという体がなきゃいけなかったので、ゴルドールの屋敷に行き世間話をして書類を書くだけに終わった。

 

 

 

 完全鑑定魔眼……鑑定スキルと似たもので特級鑑定スキルの上位互換。特殊な魔眼の一つで隠蔽スキルで隠蔽されたものが、鑑定スキル持ちよりも見やすくなる。高レベルであれば、神が隠蔽したものですら文字化けとして見ることはできる。文字化けとして、だから隠蔽された内容はわからない。チートかな?

 

 魔法師総帥……新たな国王が戴冠した時、国王の護衛として魔法師団から選ばれる。実力と新国王との相性で決まる。基本的に師団長が選ばれるが、稀に副師団長や他の人が選ばれることがある。大体は新国王の幼少期に魔法を教えたもの。

 理由は、新国王と肩を並べて戦う時、王のことを小さい頃から知っていれば癖や、連携、行動パターンを熟知しているから。

 

 騎士総帥……魔法師総帥と同じく、新たな国王が戴冠した時、国王の護衛として近衛騎士団から選ばれる。実力と新国王との相性で決まる。基本的に団長が選ばれるが、稀に副団長や他の人が選ばれることがある。大体は新国王の幼少期に剣術を教えたもの。

 理由は、新国王と肩を並べて戦う時、王のことを小さい頃から知っていれば癖や、連携、行動パターンを熟知しているから。

 

 王宮管轄の組織……王国騎士団、王国魔法師団、王国海洋警備隊、王宮魔物生態研究機関、王宮植物研究機関、王宮薬剤研究機関など複数存在する。

 王国と付けば戦闘を想定した隊。王宮とつけば非戦闘を想定した隊。研究者とか研究施設とか。

 騎士団と海洋警備隊は仕事内容が違う。騎士団は王宮や王族たちの警備、王都の治安維持、関所や監視砦での監視、街道付近の治安維持などをする。

 海洋警備隊は海洋関連の知識と船の操作方法を学んだ上で、他国からの密入国船や海賊たちが商船を襲わないように治安維持、密輸入品が混ざってないかなどの検品などをする。

 

 

 

 世界の強さ序列。

 1、創造神(女神)イーストリアラ

 2、各種族神

 3、半神

 4、竜王族

 5、フェンリル族

 6、フェニックス

 :

 10、精霊族

 :

 ? 人間

 

 基本的に種族として見た時の強さを元に簡易に書き出してみた。1番初めに神がきて、その次にSSSランク相当の最強種たち、神獣、精霊ときて、間に色々あり、人間がくる。最も弱い種族である。条件次第で順位は変動するが、これが変動するのはあまりない。

 

 

 半神デミゴッド……人神が魔神アクゼスターに対抗するために『進化』というシステムを作り出した。そして、人間はシステムの関係上成りやすいが一応全種族が成れる。神を抜いたこの世界の最強種族。しかし、人間以外で成れたものは過去に1人だけ。成れると、ステータスは倍以上に跳ね上がる、理不尽の権化。与えられた加護によってできることが全く違う。

 

 神話の時代……女神イーストリアラは世界を作り、種族神を作り出した。種族神は自分と同じ性質を持つ種族というものを作った。女神によって最後に作り出された人間神と魔神を最後に種族神は増えていない。

 魔神は自らが作り上げた種族、魔族の可能性を見出し女神に代わり世界を支配しよう目論み、女神と敵対した。人間神が進化というシステムで半神を作り出し、やっと女神勢力と魔神勢力はかろうじて拮抗。これ以上の犠牲を看過できなくなり、魔法に長けたエルフ神は半神と協力して魔神アクゼスターを、配下の魔王諸共に封印したことで戦争は終結。以降、エルフ神と精霊神、女神の監視のもと、封印の強化を行ってきた。しかし、近年になり、魔神アクゼスターの力が増加していることに気づき、封印が解ける可能性が出てきた。

 

 魔神と魔王を封印した魔法……エルフ神と半神の合作。

 

 ダンジョン……迷宮を形成する魔物。魔物だから、魔石を持っているし、魔石に内包された魔力が多ければ多いほど、ダンジョンが大きくなる。階層を作り出すと、魔力の元とある魔素を発生させて内部に充満させる。それが魔物にとって住みやすい環境となる。別名、魔物を生み出す魔物、『母なる魔物マザーモンスター』。

 核である魔石はダンジョンの入り口から最も遠い場所にあり、階層を下に作っているダンジョンだったら最下層、階層を上に作っていくダンジョンなら最上層にある。 

 作られたばかりの階層には魔石から放出される魔力が満たされていて、空気中に飽和している魔素がとんでもなく多い。時間が経過すると、外に出たりダンジョンの壁に吸収されて魔力を含んだ鉱石を作る素になったりする。それと、魔物は魔素があるところほど活発・活性するため、魔物にとってダンジョンの内部環境はまさに天国。階層が形成されて時間が経過したものほど空気中の魔素は少ない。


 マリアビス迷宮……他のダンジョンは基本的に100階層代、多くても180階層で最下層ができる。この場合、単純計算で50階層付近が中堅冒険者が踏破できる階層になる。だけど中堅冒険者が攻略できる想定階層数が多いため、魔石コアは200階層以深だと推定されている。そして、おそらく、200階層以深は、過去最低最悪の危険度となっているだろう、と。人間が攻略できるものではないとさえ言われている 

 ダンジョンにも危険度ランクはある。普通はダンジョン全体での危険度を示すが、マリアビス迷宮だけは、Eランクから最高ランクであるSSSランクだ。

 

 マリアビス迷宮は大体50〜70階層あたりまで中堅冒険者が潜れる想定階層。75〜90階層でBランクパーティ、90〜100階層でAランクパーティが潜るレベル。それ以降はちょこちょこSランクの魔物が出るから、Sランクパーティが潜るようなレベル。だけど、120階層を超えるとSランクの魔物がウヨウヨいる世界になる。正直、Sランクパーティ1組だけで挑めるレベルではない。



 ダンジョン内転移について……転移魔法でダンジョンに入るのは違法だが、ダンジョン内で使っちゃダメなんてルールはない。それに、ダンジョン内は転移陣だらけ。転移魔法を使う使わないは問題じゃない。

 ダンジョンに違法で入れたとしても、中で死んだらギルドは一切責任を取らないし、どっかの冒険者に襲われたとか、素材奪われたとか言われても、そもそもあなた方ダンジョンにいませんでしたよね? ってことで、もしそれが本当だったとしても、被害届は出せない。自業自得だと言われて終わる。

 転移魔法が使えたとしても、ダンジョンに入るためだけに魔力を無駄に消費することほど、馬鹿なことはないから、ダンジョンに入る前に受付をしたほうが合理的なので、ほとんどいない。だが、中に入ったら……あとは転移魔法は使っても良い。



 





前世の乙女ゲームのストーリー

 第一作目……恋する学園ラブストーリー〜身分違いの恋〜

 略して 恋ラブ

 あらすじ……男爵家に引き取られた元平民のヒロインは、学園で攻略対象たちに出会い、身分違いの恋に苦悩しながら様々な試練を乗り越えて、相手と結ばれるまでの話。

 

 攻略対象

 アイスリア王国 第二王子 王位継承権一位 ウェスペル・サリマ・アイスリア

 その側近兼次期宰相 セスタ・ガーディーアン

 マゼンティア大商会次期商会長 シリアス・マゼンティア

 次期外交大臣 ジャスパー・ドーレライ

 次期王国魔法師団団長 ベスタ・ドーム

 次期王国騎士団団長 リチャード・ノーマン

 隠しキャラとして、アイスリア王国の同盟国、エンドリス王国王太子 アスタリスク・ミスタ・エンドリス

 

 

 

 最終的なエンドはいくつかあり、結婚ルートと友情ルート、死亡(ヒロインか攻略対象のどっちかまたは両方)ルートor嫌われるルートがある。

 キャラによってバッドエンドがメリーバッドエンドになったりと、内容は少しずつ変わるが、大まかにはこの三つ。

 

 シリアスと隠しキャラのアスタリスク以外の全ルートだと、彼らと彼らの家の事情を知った上で、色々と攻略対象の心をほぐしていく。悪役令嬢にいじめられてしまうがそれすらも超えて、2人の絆を育んでいく。最終的に王国を襲う魔物の大暴走、スタンピードが起きて、それの対処に学園の生徒たちが向かうことになってしまった。その時、逃げ遅れた子供が魔物に襲われていて、攻略対象が庇うのだが、致命傷を負ってしまった。それを目の前で見ていたヒロインが死んじゃいやだと叫び、聖女としての力が覚醒する。そして、国を救った英雄である尊い聖女は、王国を救った報奨として、愛する人と一緒になることを願った。もちろん、国民も貴族も、色々な人が祝福して、願いが叶い、将来は子供を授かり幸せになりました。となる。攻略対象が違うと伏線が違ってくる。

 

 シリアスルート……一番簡単なようでいて、意外と落とし穴がある。シリアスと絆を育むのはもちろん、座学と魔法の勉強をする。他のキャラで頑張らなくてもよかった勉強をしないといけない。つまり、攻略途中にあるミニゲーム(小テスト)を高得点で収めないとならない上に引っ掛け問題も出てくる。

 選択肢での好感度は上げやすいけど、ミニゲームが難しくて失敗すると好感度が下がるというクソ仕様である。一応、スタンピードは起きるが聖女として覚醒せず、大商会がサポートに回っていたのでそれの手伝いをすることになる。騎士が倒しそこねた魔物が大商会のテントを襲うが、ヒロインが結界魔法を習得していたことで、テントは守られて、商会長に認められて結婚する。途中で出てくるシリアスの従妹がちょっと意地悪だが、最終的には仲良くなるし、一番胸糞になることが少ないルートでもある。

 

 隠しルートのアスタリスクは、全員の攻略が終わった後に解放される。最初はシリアスルートと同じ選択肢をしていき、図書館で勉強している時がきっかけとなる。出会った2人は、一緒に勉強して絆を育み、アスタリスクは彼女の魔法の腕を見込んで自国エンドリス王国へ招待する。王国ではドラゴンが住み着いてしまい、色々と問題が起こったため協力を取り付けた。そこで出会ったアスタリスクの我儘な義妹のいじめに耐えながらドラゴンへの対抗策を考えて、討伐を果たす。そして、ドラゴンとの戦闘中に開花した聖女としての力と、義妹の犯罪スレスレないじめを追及したあとに、王妃の座に……


 しかし、現在は、そのほとんどにグラキエスが介入してしまい、ほとんどのルートが破綻している。

 ウェスペルルート……婚約者変更、グラキエスに調教されたため、性格改変。ルート消滅。

 セスタ……グラキエスによって悩み解決。ゲームのシナリオを知っていることと、婚約者を溺愛しているのでシナリオ崩壊。ルート消滅。

 シリアス……グラキエスが関わらなくても転生者のためにルート消滅していたが、関わったことでさらに崩壊。ルート消滅。

 アスタリスク……自国で住み着いたドラゴンが竜王族で、その元凶はアイスリア王国の王都周辺の街に人間として擬態しているため、強い人に協力を取り付けるという目的は破綻。ルート消滅。

 

 

 

 第二作……恋する学園ラブストーリー〜聖女と彼の恋〜 略して聖カレ

 あらすじ……前作の続きであり、学園卒業後から始まる。ウェスペル、シリアス、アスタリスク以外の四人はスタンピードの原因が魔族に乗っ取られたアーバン帝国だと知り、魔族たちと戦争をする。

 四人を攻略後に、ウェスペルルートが解放され、黒幕が魔神たちだと判明し、側近たちと討伐に向かう。

 シリアスルートでは商人として様々な国を渡り、ある国で事件に巻き込まれてしまった王女を助けたことがきっかけになり、王女が当て馬キャラになり、二人の愛を確かめさせる内容となる。

 アスタリスクルートでは、隣国が神聖国家アフガスタのため、聖魔法が使えることが広まったことで色々介入され、最後は攫われた。それを助けたことで二人の愛が高まるという話。

 

 

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