第7話妊娠?病気?

真美と僕はたまに、バス通学していた。

彼女はスクーターで、僕はNS1で通学していたが、雨の酷い日はバスを利用する。

朝は、通学の生徒と通勤バスで座席に座る事が出来ないが、帰宅のバスは時間がバラバラになるので、一番奥の座席に座る。

そして、誰も見ていないのを確認してから、僕と真美はキスを始める。そして、バスの運転手さんの座席確認が取れない位置で僕らはイヤらしい事をする。


僕は堪らなくなり、次のバス停で降車した。

ふれあいセンターのトイレに入る。

真美は声を我慢するに必死だった。ゴムなんか着けない。それが、夏休み中の出来事。

それが、秋位になると風向きが怪しくなる。

夜、一人で勉強している時に、真美から家電があった。

深夜の1時。弟はとっくに寝ている。

向こうは、不安な様子が目に浮かぶのが分かるくらいのトーンで、

「こんばんは。今、1人?」

「1人だけど、どうしたの?」

「とし君。わたし、3ヶ月生理が来ないの。

どうしよう?」

僕は、ノーヘルは危険とは理解していた。だから、覚悟はしていた。

「もし、あと1週間、生理来なかったら病院行こう。妊娠したら、オレ、学校辞めて働くから、心配すんな。今日は、遅いからゆっくり寝て、明日、学校で話そう」

真美はまだ、不安げに

「……分かった。明日ね。おやすみ」

「うん。おやすみ」

僕んちは、父がトラック運転手で、母が介護士なので、夜に親がいる日が少ないので、それで救われた。

こんな話し、親の前で出来ない。

まだ、ポケベルの世代だ。携帯はまだ、高嶺の花だ。

さて、この2人に神は微笑むのか?それとも、最悪の学生妊娠か?

神田と真美の人生スゴロクはこの頃からスタートしたのだ。

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