到着!! 悪夢の島!!

日本国放送本社前広場に現れし三つの塔。


「良くぞ生き残ったアイドル達よ!!」


その塔の前で檄を飛ばすのは内閣総理大臣杉野。


「第二回戦の舞台は悪夢の島ナイトメア・アイランド!!

そこで行われるのは【魔境!!三巴!!悪夢生残戦ナイトメア・サバイバル!!】

ルールは単純だ!! 君達には2人1組の3チームに分かれて貰い

1チームを倒した後に悪夢の島ナイトメア・アイランド外縁部に

脱出用の船を用意する!! その船に乗って脱出した者が第二回戦突破だ!!」


アイドル達はざわついた。


「チーム戦?」

「・・・・・質問が有ります」


欄が挙手した。


「うむ、 何だ?」

「そのチームと言うのは2人1組が欠けた時点で敗北と言う事ですか?」

「否、 チームの敗退条件は2人共死亡した時のみだ

1人死んでも2人先に殺し返せば無事第二回戦突破だ」

「なるほど、 1つのチームが敗北した後に

生き残りの1チームを攻撃するのは?」

「有効とする、 他に質問は?」

「船とやらはどのような船ですか?

私は船舶の免許は持っていませんが」


矢田が尋ねる。


「自動操縦の船だ、 位置が分かる様にサーチライトも点けておこう

更に念の為に沢山ボートを置いておくので

チームで別れてボートに乗ると言う選択も可能だ」

「なるほど・・・」

「他に質問は?」

「勝手に悪夢の島ナイトメア・アイランドから出たり

悪夢の島ナイトメア・アイランドから放り出された場合は?」

「その際は失格とし、 後日探し出して殺害する

他に質問は?」


特に無い様だ。


「ではチーム分けを発表する

まずは神田&白百合チーム!!」

「ほう・・・」

「む・・・」


最初に呼ばれた事に誇らしい神田と

不本意ながらも前に出る白百合。


「ランミ&矢田チーム!!」

「イエー!!」

「この子かぁ・・・」


ノリノリのランミと頭を抱える矢田。


「と言う事は・・・」

「華激&舞原チーム!!」

「・・・・・」


不本意そうにする舞原と欄。


「アンケート結果に基づき我々が考慮の末にこうなった事を明記しておこう

それでは悪夢の島ナイトメア・アイランドに向かって貰おうか!!

この魂剣の塔ソウル・ソード・タワーで!!」

「「「「「魂剣の塔ソウル・ソード・タワー!!!?」」」」」


魂蔵の塔ソウル・ソード・タワー、 大仰な名前と見た目だが

やっている事は単純である、 人の射出である。

要するに超巨大な人間大砲だ。


「並の人間ならまずは耐えられない、 即死・・・」

「面白い、 やってやろうじゃない!!」

「ゴクリ・・・」

「・・・・・」

「神の聖名に置いて!!」

「ふん・・・」


各々チームごとに魂蔵の塔ソウル・ソード・タワーに乗り込んだ。

そして悪夢の島ナイトメア・アイランドに向けて射出された。


「くっ・・・何というG重力!!」

「・・・・・」


射出されている欄と舞原には多大なG重力

その値は常人の耐えられる数値を遥かに超える!!

そして彼女達の敵はG重力だけではない!!


「あれは・・・!!」


悪夢の島ナイトメア・アイランドは日本の陰陽技術

風水技術の粋を結集させ関東全ての災厄を集めた島!!

当然ながらいる・・、 魑魅魍魎の類が!!


「がしゃどくろか!!」


がしゃどくろは想像上の怪物とされていたが実在していたのだ!!

その圧倒的な重量は『RX-76パワードスーツ』を凌駕する!!

そのがしゃどくろが十体以上!!


「はあああああああああああああああああ!!!」


しかしアイドルの敵では無かった!!

欄は薙刀を振いがしゃどくろを全滅させた!!


「むっ!!」


しかし!! がしゃどくろの様な魔物を殺してタダで済む訳が無い!!

がしゃどくろを形作っていた陰の気が放出されて吹き飛ばされる!!

その衝撃波は世界最大の水爆、 ツァーリ・ボンバの2~3倍は有るだろう!!

それが10体分!!


「うわあああああああああああああああああああああああああ!!!!!」


吹き飛ばされそうになるも、 ここで飛ばされて場外負けになってたまるかと

欄は上手く衝撃を逸らしたのだった。


「っ!! 舞原!!」


しかし舞原とは離れ離れになってしまったのだった。

欄は何とか着地に成功したが着地した場所は沼地である。

欄は泥で汚れない様に沼に浮かんでいる髑髏の上に着地する。


「ふん、 また妙な所に来たな」


ごぼ、 と沼から泡が溢れる。


「またしてもお出迎えか」


沼から蛇、 虻、 蠅、 蚯蚓、 蜥蜴、 動く腐乱死体等々見るも醜悪な

化物達がスクランブル交差点の如くに溢れ始めた。


「2,300って所か、 楽勝ね」


薙刀を振い怪物達に向かう欄。

次の瞬間閃光が周囲を照らす。


「っ!!」


回避行動を取る欄。

刹那、 周囲が木端微塵に吹き飛んだ!!


「~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!」


流石の欄もこれは効いた、 直撃はしなかったがダメージは入る。


「・・・・・これは神田か・・・なるほど・・・既に攻撃体勢に入っている

って事ね・・・」


冷静に分析する欄。


「だがしかし、 まだまだ甘い、 今ので大体の場所は分かった

今度はこっちが攻撃する番よ!!」


そう言って怪物達の屍の上を飛び越えて光がした方向に向かって

全力疾走するのだった。

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