ダンジョン脱出に向けて
(さて、これからどうしようかな。
ニースがいるからさっきみたいな心細さはないけどな)
「ニース、お前は飯とか食うのか?」
「ぴぎゃー」
食べると元気に返事されたような気がした。
「そうだよな!
生きてるだけでも腹は減るよな!」
「残り1ポイントで食えるものが出ればいいけどな。」
早速ガチャボードを呼び出してガチャを回す。
レア度★★
初心冒険者セット
初心冒険者ご用達の超お役立ちアイテムセット
アイテムをだしますか?
YES NO
「なんだこれ!
鞄?」
カードは鞄が1個書いてあるだけだった。
とりあえず出してみようかな。
出してみるとやはり鞄が1個だった。
「これ、何の役にたつんだ?」
「ぴぎゃぴぎゃーー」
「え?開けて中を見てみろって?」
ニースに言われた通りに鞄を開けてみると中は真っ暗になって見えるだけだった。
「ニースやっぱり何も入ってないよ!
これはただの鞄だったんだ!
あきらめて先に進もう。」
「ぴっぴぎゃー!!」
ニースが何か訴えているけどなにを訴えてるかわからない
リュートはニースの事を気にしながらも先に進んでみることにした。
(それにしてもなんで急にガチャが使えるようになったんだろうか?)
リュートは魔物が出てこないか慎重にダンジョンを進んでいく。
ダンジョンの最下層には地上に転移できる魔法陣があると
文献に載っていた。
リュートはその魔法陣を目指して進んでいた。
最後のガチャからもうすでに3日は経っている。
そろそろ何か口に入れないと死んでしまうかもしれない。
「ニース、さすがにやばいな…」
「ぴぎゃー」
ニースの声も心なしか元気がなくなってきている。
「何で、魔法陣見つかんないんだ?」
そんなことをニースと話しながら進んでいく。
ガチャでニースと出会えたのはリュートにとって幸運だっただろう。
ニースがいなければとっくにリュートはあきらめて死を受け入れていただろう。
「ぴぴぎゃーーー」
「ん?どうした?」
座って休憩しているとニースが鞄にタックルしながら
声をかけてくる。
「その鞄はなにも入っていなかったっていってるだろ
ニース!」
そういいつつも鞄の中をあさるフリをする。
ニースが鞄にタックルしながら泣くのはこの3日間で何回もあった。
「わかったわかった。」
いつもよりも必死にニースが呼びかけてくるので鞄の中を
ちゃんと見てみる。
鞄の中に手を突っ込んでみると頭の中に
『初心野営セット』…初心者ご用達野営セット
『魔物フード』…初心者テイマーのための魔物フード
と浮かんできた。
試しに魔物フードを出してみる。
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