2023/7/20 雨

 給料日。

 本をどっさり買って家に帰ろうとしたら雨が降ってきて、雨が降ってきたら普通に何もかも嫌になって、給料日になったら義母に渡すことになっているお札何枚かを下ろすのも億劫になって、で、途方に暮れてる。


 途方に暮れてる間に、血で書かれた小説を読んだ。詳細は伏せておく。ライトノベルである。震災を取り扱っていた。好きじゃないけど、好かれる理由はわかる。その好かれる理由とやらが本当に私にそぐわないだけの話で、良い物語だと思う。

 被災地出身の作者が、自分の指先から流れる血を使って書いた物語。ライトノベルの枠からせめて出してやりたいと思う。

 私は私の血で小説を書けるだろうか、ここまで昇華できるだろうかと思案してはまた途方に暮れる。

 私には覚悟がない。

 臆病者だ。

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