第33話 バーベQ

今年は結婚30周年だ。

なのに辛い毎日を送っていた。

結局、旅行には行ってない。

娘には

みんなで旅行行ける日まで貯金しておこう。

そう答えていた。


だか、GWに息子夫婦が帰省をしてくると言ってきた。

正直、気が重たい。

いいよー

とは返事をしているが、ダンナにLINE

〜 楽しみ 〜

あの日以来久々のLINEだった。

楽しみなんだ。


「GWに息子夫婦が帰ってきたらバーベQをしたい。」

嬉しそうに話している。

ダンナはトラックの駐車場として

家の近くに土地を所有していた。

ここでバーベQをしたいと前から言っていたな。

それで楽しみだったんだ。

よく考えたら

私だけでなく、この子供達の事も裏切っているのに何をのんきな事を言っているのか?


最近、いつもこうだ。

頭の中で

良かった。

と素直な私と

そんな訳ねーだろ

の嫌な私が交互に出てくる。


はなちゃんへ

あなたは私の心に穴をあけた。

30年の思い出も真っ黒に塗りつぶした。

病気になってしまいそうだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る