第23話 お正月
息子夫婦が帰省をしていた。
「初孫を曾祖母に抱っこしてもらいたくて」
年末から10日間の予定だ。
賑やかだった。
息子夫婦は孫を預けてあちこち出かけた。
「気にせず、存分に孫と過ごしてください。」
いい嫁だ。
大晦日は毎年、紅白を見る。
今年は大人数で賑やかに観ながら
年越しそばを食べた。
カウトダウンが始まった。
「新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。」
家族皆で新年の挨拶を交わす。
恒例の行事だが、今年は人数が多い。
この後は氏神様へ初詣だ。
歩いて行ける距離だが車で向かう。
ここの氏神様へは
嫁と孫の無事を何度も祈りに来ていた。
「新しい家族と
元気な姿でお参りできて
ありがとうございます。
本年も家内安全、交通安全。
みんなが笑顔で過ごせますように」
ダンナはそう小声で言いながら
手を合わせていた。
私の願いも同じだ。
境内を一周して甘酒とみかんをもらって帰る。
東京で生まれ育った嫁にとっては
人生で1番小さい神社で人が少なくて、
屋台もなく、
暗い初詣だったと思う。
だが、口にも態度にも出さないできた嫁だ。
「初日の出見る予定」
そう言って息子夫婦は部屋へ戻った。
ちゃんと起きて来た。
みんなで初日の出を拝んだ。
朝ごはんは毎年おせちを食べる。
私の手作りだ。
今年は娘夫婦が来る予定なので
おせちは昼ごはんに食べよう。
朝はお餅を焼いた。
粒あん、きなこ、さとう醤油、のり、
たらこマヨ、チーズ、色々と用意していた。
どれも美味しかった。
昼前になって娘夫婦が来た。
孫とは初対面だ。
みんなでおせちを囲んで食べた。
ダンナがどのシーンも写真に撮っている。
みんなが笑顔だ。
賑やかなお正月も終わり、
空港まで見送った。
飛行機が見えなくなるまで手を振った。
はるちゃんへ
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