第21話 初孫

おみくじの通りだった。

嫁は少しずつだか快方に向かっていた。

保育器の中の我が子に会うまでに

2ヶ月かかった。

初めて写真が送られてきた。


「かわいいなぁ、おばぁさん」

「かわいいなぁ、おじいさん」


写真を見ながら

お互い呼び合った。


たかくん、和恵 から

パパ、ママ へ

そして

おじいさん、おばぁさん

夫婦生活30年。

お互いの呼び名も変わるよね。


頻繁に写真が送られてくる。

ついに

息子が赤ちゃんを抱いた写真が送られてきた。

「おめでとう」

「退院したら孫を抱きに東京へ来てな」

「行く、行く」

11月下旬コロナが落ち着いたタイミングで初孫に会いに行った。

一泊二日の予定だ。

1日目は息子が東京観光してくれた。

新宿のホテルを予約してくれていた。

高層階からは夜景も早朝も眺めがいい。

2日目、朝からソワソワしていた。

息子の迎えが待ち遠しい。

「初めましてお孫ちゃん。

じぃじです。」

初抱っこの写真を撮った。

とてもいい顔をしていた。


今孫は奇跡的に障害はなく、

順調に育っている。


次に会える日を楽しみにしてるよ。


はなちゃんへ

あなたには子供がいますか?

ダンナが

会えるのを楽しみにしているのは孫だ。

あなたではない。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る