第6話 ダンナの涙
ポッキーの元へ行った時には
すでに息を引き取ったあとだった。
血相を変えたダンナが帰ってきた。
「ポッキー、ポッキー、ポッキー」
何度も呼んでいる。
泣なきながら。
声を出して泣いている。
ダンナが
こんなに取り乱して泣いているのを
初めて見た。
父親が亡くなった時でも泣かなかったのに。
正直びっくりした。
はなちゃんへ
泣いているダンナの背中をさすれるのは私。
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