第4話 それから
あの事件とでも言うのかな。2年が経った。王女様は、7歳になった。ボク、セバスは、9歳になったんだ。子供っぽい喋り方なんだけど、これは仕方ないのかな、いや頑張ってみる。
そうだ、王女様の名前はジョアンなんだ。小さい頃は「あ」が怪しくて「じよん」なんて自分のことを言ってたんだ。2年前のことを思い出すとこんな感じ。
「でね、じよんはね、さらわれたの
目が回って倒れて気がついたらセバスちゃんがいたの。
「王女様」っていつものようにいうんだけど、このときばかりは
「じよん」って呼んでほしかった。
でも、すぐにクッキーの臭いがしてきて、あれ、
大好きなんだ。
セバスが、「お茶を・・・」と言い始めてすぐに「脱出しましょう」に切り替えて
じよんが、セバスに化けて、セバスがジーナに化けることになったんだけど
お股にぶらぶらするものがはえてくるのは怖かったんだ。お父様のぶらぶらを見てたら凶悪というか、お母様の扱いが・・・(自粛)。
ま、そんなわけでシーナに化けてからジーナに化ける呪文を唱えたんだ。
セバスは、もぞもぞしてたけど脱出が先だからね。
ドアの魔石に顔を近づけるとドアが開いて逃げ出せたんだ。あとはクッキーの匂いを辿って歩いていくとお城の台所(だいどこ)にたどり着いたんだ。
そこからは、あたしのへやに戻って、お茶にしてもらってたらお母様とお父様が現れて、魔法使いの先生がセバスの変幻の術を確かめてジーナからセバスに戻ったんだ。
セバスちゃんちゃんは、半月くらい続いたかな。
ともあれ、あれからいろんな魔法を習ったんだ。変幻の術も磨きをかけて、ちょっと大型の犬とか猫にもなれるようになった。
化けるのは簡単なんだけど戻るのが問題ってのを教えてくれた。二人でいるときは相方に戻してもらうのが簡単なんだけどね。そうもいかないときに他人にペットにされてしまったら大変なことになるのはよくわかる。お菓子で餌付けされるってやつね。
で、犬に化けてみたらジョアン様が「犬になってるときは「じよあん」ってよんでいい?」って尋ねてこられたので「いいよ」と応えたものの、心の奥底では猫専門で行くことに決めた。
それはそれで問題にもなりそうだったんだ。結論から書くと抱きまくらにされたんだ。猫は匂いが少ないので愛玩動物にされやすいんだけどジョアン様の身近にいるという役目からすると横に並んでいるよりも膝に乗ってるのが正しい位置なんじゃないかと思うんだ。
知らない人が見たらペットが突然変化の術を解いて執事になるってのは驚き以外の何物でもないからね。
ソコも考えてジョアン様の飼い猫を真似てるんだ。いろいろと考えて魔法使いの先生とも相談して微妙に相違点が出るようにして2匹いることにしてある。
次の物語は、当分先になるかな。
じゃあね!
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