香りを嗅いだだけなのに! 女体化してハーピー娘になっちゃった!? 〜ハーピーのママになってタマゴ産み産み♡子供もできてとってもしあわせ♪ 〜
司原れもね
魔法の香りでハーピー娘にへんし〜ん!!
モン娘印の羽ばたく媚香というものを買った。
なんでも、このお香を
「これ、本当に効くのかな……」
そもそも俺は男だし、子供を授かるなんてことあるはずないのだが……比喩表現だとわかっていても、なんとなく期待してしまう自分がいる。
その日の夜、早速買ってきたお香を
「結構いい匂いだな」
しばらく匂いを堪能していると、なんだか頭がボーっとしてきた。心なしか身体も熱っぽい気がする。
無意識のうちに、俺の体はふらふらとベッドの方へ向かっていった。まるで何かに誘われるかのように……
「あ……れ…………?」
ベッドにたどり着く頃には、もう意識は
まるで高熱を出した時のような感覚だ。だが不思議と不快感はない。むしろ心地よいくらいだ。
少しずつ…………
少しずつ……
体が溶けるように
指先を動かすことすらできない。
それなのに、なぜか心地よさだけは感じることができる。
まるで自分の体が液体になってしまったようだ。だが、その感覚がとても気持ちいい……。
「……ん……んんっ……」
熱い……体が火照って仕方ない……。特に下腹部あたりが
キュンキュンと内側に引っ張られるような不思議な感覚が、波のように押し寄せてくる。
そのたびに、体の奥底から得も言われぬ快楽が溢れ出すのだ。
一体なんなんだこれは……? わからない……けど、すごくもどかしい……。今すぐにでも発散したい気分だ。でも、今の俺には指一本動かすことができない。
だから自分で慰めることもままならない。
ただ、体をくねらせて
もどかしい……苦しい……辛い……早く楽になりたい……。
「はぁ…………」
それは、自分でも驚くほどに
到底、男のものとは思えぬほどに……。
「なんらぁ……これぇ……」
自分の声に凄まじい違和感を覚える。
まるで女の子のような高く、透き通った声だ。
いや、もはや女の子の声と言っても差し支えないだろう。
完全にメスの、舌ったらずなその声は間違いなく俺の喉から発せられている。
「うぅ……おれぇ……どうなってりゅのぉ……」
混乱する俺をよそに、更なる変化が訪れる。全身が急激に熱を帯び始めたのだ。
内側から炎で焼かれているような熱さを感じる。本当に溶けてしまいそうだ……。
「あじゅい……あぢゅいよぉ……たしゅけてぇ……」
呂律すら回らないほど、俺の頭はドロドロに溶け切っていた。
もう自分でも自分が何を言っているのかわからない。
「ふぇ?」
熱さに
いや、違う。間違いなく縮んでいる。
女性のものみたいに白くすべすべとした肌質で、細身ながらにもムッチリとした肉付きへと変化している。
「うしょだぁ……おれのからだぁぁ……どうなってぇるのぉ……?」
そうこうしている間にも、肉体の変化はどんどんと加速していく。
胸の辺りがムズムズする…………。
体の内側で何かが
次の瞬間、胸の奥底からこみ上げるものがあった。そしてそれは瞬く間に胸全体を包み込む。
「んっ……! ああっ!」
全身に電流が走ったかのような衝撃が走る。
それと同時に、胸が大きく膨らんだ。
まるで風船のように、はち切れんばかりに膨張している。
胸元が重い……息苦しい……。
胸だけじゃない。お尻も同様に膨らんでいるようで、下半身が酷く窮屈だ。
対照的に、腰回りは余裕ができたように感じる。まるでそこにあった肉が、胸や尻に全て移動したみたいに……。
「うにゃぁぁあぁぁあ!!」
一際大きな嬌声を上げると同時に、股間の辺りに強烈な違和感が生じた。
痛いとかではなく、なんというか……むず痒いというか、切ないというか、とにかく変な感覚だ。
視線を下に向けても、大きな胸が邪魔して股座の様子を確認することはできない。
だが、何かが起こっているのは確かだった。
その証拠に、下腹部の奥で、何か、得体の知れないものが膨らんでいくのがわかる。
やがてそれが限界まで膨れ上がった時、今まで経験したことのないような感覚に襲われた。
「あっ……ああああああっ!!!」
頭が真っ白になるほどの衝撃の後に、全身の力が一気に抜けていく。残ったのは、心地よい脱力感と股間の喪失感のみ。
パンツの中身は、すっかり空っぽになっていた。
つい最近までその中はぎゅうぎゅうに詰まっていたはずなのに……今では夜風がスースーと通り抜けるばかりで……くすぐったい。
「お、収まった……のか…………? ど、どうしよう……俺、おんなになっちまった……」
自分の体が女になったという現実に、俺は
ありえないことだとは思うのだが、この現象を目の当たりにしては否定しようがない。
それに、先ほどから感じている妙な
どうやら俺の体は今、女性としての機能を備えつつあるようだ。
それも急速に、加速度的に成長し始めているらしい。
現に、先ほどまでなかったはずの器官の存在をはっきりと認識できている。
これはおそらく……子宮だ。
男ではあり得ない、女の性を象徴する臓器……。
そんな物が自分に備わってしまったという事実に、恐怖にも似た感情を抱く。
だが、そんな恐怖心を上塗りするかのように、さらなる異変が起こった。
「うっ! これ以上、何が起こるってんだよ!?」
突如、腹の奥で何かが
まるで蛇のようにウネウネと這いずり回る感触は、胸の時の比ではないほど気持ち悪い。
それは徐々に上へ上へと昇り、やがて腕を通って手のひらに到達する。
「ひっ……!」
思わず小さな悲鳴を上げてしまう。
なぜなら、ソレが手の甲を突き破らんとするほどの勢いで内側からノックしてきたからだ。
しかし不思議なことに痛みはない。あるのは僅かなくすぐったさだけ。
「ぐっっ……!!」
そしてついに、ソレは俺の手をこじ開けるようにして外へ出た。
「これは……羽根?」
手の甲に現れたのは、一本の白い、真っ白な、天使を思わせる純白の羽根。
長さは大体中指と同じくらいだろうか?
俺の手に強く根を張ったそれは、揺れるたびに奇妙な感触を与えてきて……しっかりと、生えているのだという実感を抱かせる。
「うぅ!?」
またあの感覚が襲ってきた。
今度は一つではない。何百、何千、何万もの数が同時に襲ってくる。
それらは手だけでなく、足や胸、さらには股間にまで及んでいく。
「はぁ……はぁ……」
そして、尾てい骨のあたりに強い違和感を覚えたのを最後に、ようやく謎の感覚は収まったのだった。
「終わった……のか?」
恐る恐る自分の手足を見つめる。
するとそこには、信じられない光景があった。
「なんだ……これ……」
なんと、俺の手足が、胸が白いふわふわの羽毛に覆われていたのだ。
寝ているので確認はできないが、お尻でふわりとしたものを踏んづけている感覚もある。
この状況から察するに、それはおそらく尾羽だろう。
「こ、こんなの生えてたら……もう完全に人間じゃないじゃないか……」
もはや自分が人外であることを認めざるを得ない状況だった。
しかしそれでもなお、変化は続く。
今度は関節部分に違和感を覚えたのだ。
「うわあぁぁあ!!??」
見れば、腕の関節があらぬ方向を向いてしまっているではないか。
それどころか、脚の関節も逆向きに曲がってしまっており、体を動かせない俺はその様子を傍観することしかできない。
さらにそれだけにとどまらず、くの字に曲がった脚が硬い皮膚で覆われていくのがわかった。
膝や足首がゴキゴキと音を立てて変形していく様はまさにホラーとしか言いようがない。
「いやだ……やめてぇ……」
こんなにも痛々しい有様なのに、苦痛などは微塵も感じない。
代わりに、まるでそれこそが正しい姿なのだと言わんばかりの安心感がある。
事実、俺が感じていたのは快楽だった。
全身が
骨格そのものが変化していくというのに、なぜこうも心地よく感じてしまうのだろうか?
わからない……ただわかることは、このまま行けば自分はもっと別の生き物になってしまうということだけだ。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
しばらくして、ようやく全ての変化が終わったようだった。
気づけば、体の至る所から生えた羽毛がふわふわと揺れているのがわかる。
鏡がないから自分の姿を確認することはできないが、おそらく今の状態は鳥に近いと思う。
いや、人間の形を保っていることを考えると、鳥人間という方が正しいだろうか……。
「うぅ…………」
変身で体力を使い果たしたのか、もう言葉を発することもできなかった。
息が荒い。身体が熱い。けれど、眠い。意識が
もう何も考えられない……考える必要などないのかもしれない……。
そう思った次の瞬間には、俺は意識を手放していた。
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