シスコンな俺をとことんダメにしてくる甘々でブラコンな姉と、俺を好きな独占力マシマシな活発バレー部美少女幼馴染との板挟み・・・だった。
光
第一章 あなたの好きなモノ
暖かな木漏れ日の日々。
「
ゲームをいじっていた僕、
まだ幼い小学生の胸であったが、そこには確かに男の子にはない柔らかな感触があった。
「は、はあ?!・・・・はるちゃん?!嘘だよね?!違うよね?わたしだよね?」
完全に頭をホールドされた僕の顔は、今では姉の胸の中。その背後から、悲痛な声を上げる幼馴染の
彼女はおもちゃをとられたかのように焦りだし、大慌てで僕の体を
「
「えー?でも
実際ここがいい。
どうあっても離れないとわかった
美少女にサンドウィッチ。あいだに挟まる僕。
「
「やだやだ。はるちゃん・・・や、やあ・・・」
当時の僕には下心というものが無くて、ただ純粋な好きがあっただけだった。
キスが最大の愛情表現であると疑わなかったお年頃。
今の僕からして見れば、あの時なんでもう少し楽しんでおかなかったんだろうなあ、と悔やむ毎日。
「お姉ちゃん、ゲームがやりにくい」
右腕にしがみつく姉に向かって言った。
「ダーメ。
真夏の日差しが、ベランダから差し込んで、冷房の効いた室内を照らす。
ただでさえ、薄着なんだから、肌の密着面積がすごい。
姉は僕に向かって、すくったアイスを差し出してきた。
「
左腕にしがみつく
「い、イヤァッ!はるちゃんはもうわたしのだから!ねえ捨てないよね?これからも一緒だよね?はるちゃんもわたしのこと好きだよね?」
僕の発言をどう受け取ったのか、幼稚園児にして独占力を発揮した
それはまだ僕達が周りの目を気にせずに、ただ純粋にお互いを好きと言い合えた頃で、まさかこれが永遠ではなかったなんて、このときはつゆほども思っていなかった。
後悔は先に立たなくて、ある時期から、姉である
僕は周囲の会話から、なんとなく、今までが普通ではなかったんだと悟った。
寂しかった。悲しかった。変わってしまった。
けれどそれでもまだマシな方だったのだ。
秘密にすることが前提だったけど、それは十分に贅沢だったのだ。
僕と
——————————姉は部屋に引きこもった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます