第20話

「質問はアプリ、呟きっちの方で募集したのを読ませてもらいます。今、追加してももしかしたら読まれるかもしれないので、ぜひどうぞ。あっ、質問としては僕が一切関係がないのは排除させてもらっているんでよろしくお願いします。ということでまず一個目の質問に行きますね。やっぱりこれが一番多かったですね。僕と美咲さんは一体どういう関係なんですか?って質問です。どんな関係ですか?」


 僕は美咲さんの方へと視線を向け、口を開く。


「なぜ、それを私に聞くのかしら?まぁ……聞きたい気持ちもわからなくないけど。私たちの関係って何でしょう?」


「友人と言えるほど親しくないですし、仕事仲間と言えるほど協力し合っていませんしね。同業者としか言えない気がします」


「……確かにそうなるのかもしれないわね。翔琉は私が個人的に最も注目している冒険者よ。高校生にしてソロで8階層に行ける逸材。いつか私のパーティーに入ってもらいたいくらいよ」

 

 美咲さんが僕の本名を思いっきり呼んでいることに突っ込んで良いのだろうか……。


「それはちょっと無理ですよ。自分はソロ特化ですんで。一人でなんでも出来るのが自分ですから。パーティー内で役割分担をしっかり行い、支え合っているパーティーに入ることなんて出来ませんよ」

 

「……なんであなたはそこまでソロにこだわるのよ」


「いや、何かに特化しちゃったら初心者の女の子をキャリーできないじゃないですか。女の子をキャリーできるようなんでも出来るようになったらソロ専門のカスが誕生しました」


「貴方は一体何なの?貴方に戦闘の才能を与えた神は何を考えているの?」


「ニャーッ!」


「わわ!?タマ、暴れないで……おー、よしよし」

 

 僕は突然暴れだしたタマを押さえつけ、撫でて宥める。


「自分ってばそんな戦闘の才能があります?」


「間違えなくあると思うわよ。もし、心美を超える冒険者が現れるのだとしたら貴方だと思っているもの。心美も圧倒的な力を持つオールラウンダー。翔琉には第二の心美になって欲しいわね」


「えぇ……それはあまりにも過大評価すぎますよ」

 

 最強の冒険者であり、個人でアメリカを超えるとまで言われる心美さんの名前を出された僕は若干引きながら言葉を返した。

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