2022/04 小さな今井「第2回 小さな今井大賞」

【詳細URL】

 https://chiisanaimai.jp/info/1111


【応募作】

 豚、樹海を駆ける(未公開)


【事前作戦】

 山陰では有名なローカル書店チェーン「今井書店」さんの自費出版部門が主催したコンテスト。つまりは地方公募ですね。

 応募資格は「鳥取・島根いずれかの在住者」。つまり、有資格者が全国で120万人ぐらいしかいない超狭き門(笑)!!

 まずこの時点で狙い目な気がしていました。


 しかも規定文字数は原稿用紙200~300枚。

 この文字数をきっちり構成してまとまりつけられる書き手が、この地域にそうたくさんいるとも思えない。

 やっぱり狙い目に思えました。


 さらに、第一回の選評を見るかぎり、応募作のレベルも全国公募ほどには高くない印象。

 ますます狙い目な感じがしました。


 というわけで、本気で大賞を狙いに行っていました。



 題材にしたのは、自分自身の二十代後半頃の生活。

 当時は無職ひきこもりでオンラインゲームばかりやっていたのですが、その際に海外のプレイヤーさんたちと交流を持ち、その後の人生観を変えるようなできごともいくつか経験しました。

 そのあたりの経験を、地元智頭町の森の美しさと絡めながら物語る話にしました。


 戦うイケメンの締切後、約1ヶ月で8万字を書き上げるのは相当大変でしたが、どうにか書き切りました。


【事後ふりかえり】

 事前作戦の前半でも書いたように、とても狙い目のつもりで応募したので、予選(=一次選考)落ちは正直とても衝撃でしたね……。

 予選通過は6作。応募総数は41作だったと後で知りました(賞公式サイトには言及ありませんが、地元紙の授賞式記事に載っていたとのこと)が、6/41で残れなかったのはほんとショック大きかったです。


 そんなわけで、後日有償講評に出したりして原因を探ったのですが、どうやら「家族の描き方」が問題だったようです。

 ひきこもりの話なので、家族との揉め事場面がしばしば出てくるのですが、どうやらそっちの印象が強すぎて「家族関係の話」と見られてしまったようで。

 かつ、主人公は最終的に家を出ていくのですが、「家族から自立して一人で生きていけるようになる」形にしたかったので、家族との仲直りなどは書きませんでした。書くと嘘くさい綺麗事になる気がしたんですよね(自分の実体験ベースなこともあって)……。

 自分にとっては、家族との確執がメインテーマではないのでそれでよかったのですが、読み手側にはそう受け取られなかったようです。


 そうこうしているうち、忘れた頃(12月中旬。ちなみに最終結果発表は6月末でした)に郵送で講評が送られてきたのですが、そちらにも「家族との和解は必要だったと思いました」と書かれていました。

 有償講評者さんの見立ては当たっていました。

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