　カンバラは富山県南砺市の出身だ。歌舞伎町でクーデターを起こした2人も南砺市出身だ。

　クニキダ・ツネオとヌマタ・フミオだ。クニキダは元ホテルマン、ヌマタは元パイロットだ。2人はまだ逃走中らしい。また、タカギやマヨ、キラも南砺市出身だ。

　カイロスを疾走させながらダイモンが言った。

「俺はいつか、江戸時代にも行ってみたいと考えている」

「つくば市内では幕府が倒れるまで独立した藩として存続したのは谷田部藩だけです。江戸時代、谷田部には飯塚伊賀七という発明家が生まれ、和時計やからくり人形、機械、建築物などを設計して作りました」

「しかし、アサミは博識だな？」

「それほどでは……江戸時代かぁ〜、池田屋階段落ちとか見てみたいな」　

「加藤茶とか志村けんのギャグを思い出しっちまった。カメラ目線の加トちゃん面白いよな？」

「うん」

　カイロスはつくば宇宙センターの近くを通り過ぎる。巨大なロケットのモニュメントが見えた。

　アサミたちはビンゴ研究所に到着した。

「やぁ、久しぶりだな？」

　年老いたビンゴがアサミたちを出迎えた。

　ムシャノコウジの姿はなかった。　

「あの青年は？」と、アサミ。

「出来が悪いからクビにした。ところでカイロスの調子はどうだ？」

　ビンゴは視線をアサミからダイモンに移した。

「絶好調です」

「そうか。俺って天才だからな？」

　アサミは妙な違和感を覚えた。

　アサミたちは応接間に通された。ソファに腰掛ける。

「飲み物は？」

「さっきカフェに立ち寄ったばかりだから大丈夫です」と、ダイモン。

「ダイモンよ、一緒にこんな国潰さないか？」

「先生、どうされたのですか？」

「カンバラはあれから出世してな？今やウキタと座を争うくらいだ」

「それがどうしたんですか？」

「俺は娘をカンバラによって殺された」

「ユミさん死んだんですか？」

　ユミはどことなく大地真央（だいちまお）に似ている。

　ユミはダイモンのフィアンセだった。

　ダイモンはめまいを覚えた。

「アンタ、ビンゴじゃないでしょ？」

　アサミがビンゴを指さしながら言った。

「なっ、何だと！？」

「ビンゴ先生は自分のことを俺っちって言ってた」

「そうだったっけな……あっ！」

　偽ビンゴは口を滑らせてオロオロしている。

「おまえ、何者だ！？」

　ダイモンが叫んだ。

　偽ビンゴは、何やらマッチ箱みたいなものをハーフパンツのポケットから取り出すとボタンを押した。

　壁だと思ってたのはドンデン返しで、偽ビンゴは違う部屋へ移動した。

「飲み物うっかり飲まなくて良かった」と、アサミ。

「どこに行ったのかな？」と、ダイモン。

「逃げたんじゃないの？」

「また、タメ口！」

　ダイモンはアサミを叱りつけた。

　ビンゴの部屋に入った。偽ビンゴに殺されてるんじゃ？と、ダイモンはビクビクしたが死体はなかった。

　ノートパソコンが目に入る。パスワードが分からず、ダイモンはイライラしている。

「ビンゴ先生の誕生日っていつだったけ？」

「知りませんよ！」

　ダイモンはケータイでビンゴに掛けてみたが繋がらない。

「下手げに調べたら、犯罪になっちゃう」

「確かにアサミの言うとおりだ」

　研究所を出た。カイロスは無事だった。

　ダイモンは、ケータイであちこちのホテルに掛けまくったが、どこも満室だ。

「ゴールデンウィークなんかキライだ」

「伯母さんが栃木の馬頭温泉郷に住んでるんだ。優しい人だったから泊めてくれるかも知れない」

　充電が0になっていたので、ダイモンのケータイを借りて掛けたが出なかった。

「最近は物騒だから警戒して出ないのかもな？」と、ダイモン。

　アサミの父親の姉で名前はシマヅ・チヨコ。

　目的地までは2時間半かかった。

　馬頭温泉郷は、栃木県那須郡那珂川町（旧国下野国）にある温泉の総称。

　温泉郷を名乗っているが、一軒宿などがそれぞれ個々の温泉名を名乗っていることに由来する。書物などでの取り上げ方では、温泉郷を1つの温泉地とみなして馬頭温泉として紹介されることも多い。

　鯉のぼりが泳いでいる。

　シマヅ邸の前でダイモンがカイロスを停めた。

　アサミがCITIZEN時計を見た。18時2分。

　タイムスリップする前は8月だったので、2人とも夏服だった。

「寒いな〜」

　アサミはインタホンを押した。だが、誰も出なかった。電気もついてないようだ。

「留守みたい」

　アサミは九尾の狐の伝説を思い出していた。

　鳥羽上皇が寵愛したという伝説の女性・玉藻前が九尾の狐の化身（妖狐）で、陰陽師の安倍泰成に見破られて東国に逃れ、上総介広常と三浦介義純が狐を追いつめ退治すると狐は石に姿を変えたという伝説がある。しかし石は毒を発して人々や生き物の命を奪い続けたため「殺生石」と呼ばれるようになり、至徳2年（1385年）には玄翁和尚によって打ち砕かれ、そのかけらが全国に飛散したという。

　殺生石が飛散した先は日本各地の「高田」という地名の3ヶ所（諸説あり）とされ、一般には美作国高田（現・岡山県真庭市勝山）、越後国高田（現・新潟県上越市）、安芸国高田（現・広島県安芸高田市）、豊後国高田（現・大分県豊後高田市）、会津高田（現・福島県会津美里町）のいずれかとされる。

「高田」以外の地に破片が散ったとする伝承もあり、飛騨では牛蒡種に、四国では犬神に、上野国ではオサキになったという。

　サイレンが鳴り響いた。カイロスを駆ってダイモンとアサミは道の駅ばとうにやって来た。栃木県那須郡那珂川町にある国道293号の道の駅である。

　駐車場で九尾の狐と軍が対峙していた。

　ジープやスポーツカーが横転し、屍がそこかしこに転がっている。

「貴様らの心臓を100個喰えば人間になれるんだ、邪魔をするな！」

　戦車の砲台が回転し、狐を狙った。狐に着弾した。煙が晴れたが、狐はビクともしていなかった。

　アサミは木陰から小柄な兵士をグロック17で狙い撃った。背中を狙ったつもりだが、兵士の右足を撃ってしまった。兵士は血を流して悶絶している。

　狐を殺せはしないが、少しはダメージを与えられるかも知れない。

　アサミは意を決して銃口を狐に向けてトリガーを絞った。ドンッ！狐の背中から真っ赤な血が迸る。

「グンジッ！　大丈夫か！？」

　板東英二に似た年配層の兵士が叫んだ。

「ズイホウさん……死にたくない……」

　やがて、グンジは事切れた。

　よし！今だ！

　アサミは立ち上がりグロック17をぶっ放した。

　九尾の狐は断末魔を上げると、土埃を立てながらドサッ！！と、倒れた。

「グンジ兄ちゃん！」

　まだ、10代と思われる少女が屍にすがりついて泣いている。彼女は軍服を着ている。

「プラム……泣いてる場合じゃない！」

　彼より少し年上のツーブロックスタイルの青年が、ナイフをアサミたちに向けた。

「どうしてグンジさんを殺したんだ！？」

「狐を殺そうと思ったら間違って当たっちゃったの。殺すつもりはなかったのよ！」

　アサミは我ながら見事な嘘だと思った。

　正直者なんて戦場じゃ何の役にも立たない。

「エイジ、許してやれ……彼女がいなかったら我々だってあぶなかった」

　ズイホウが狐の屍を見ながら言った。

「曹長がそう言うんじゃ仕方ないか」

　エイジはグンジの見開いた瞳を閉じながら言った。曹長とは、主に軍隊等（自衛隊、消防等を含む）における下士官中の最上級の階級。また、Sergeant Major（サージェントメージャー）等の日本における訳語でもある。

　自衛隊では、曹長は曹の最上級である。陸海空各自衛隊でそれぞれ、陸曹長、海曹長、空曹長と呼称される。准尉（准陸尉、准海尉、准空尉）の下で、1曹（一等陸曹・一等海曹・一等空曹）の上。自衛隊では、長らく1曹を下士官相当階級の最上級として旧陸軍の曹長や旧海軍の上等兵曹に相当する階級とされてきたが、人事運用の改善のため准尉が置かれたのに続き、定年が54歳に延長されたため、1980年（昭和55年）11月29日に曹長の階級が新設された。このため、自衛隊の曹長は旧軍の曹長や上等兵曹のひとつ上位にある階級にあたり、諸外国軍隊における上級曹長や上級上等兵曹に相当するといえる。なお、2010年（平成22年）に「上級曹長階級の新設とともに准尉階級を廃止する」案があったが白紙撤回された。

　一般隊員が曹長に任じられるのは1曹からの昇任によるが、防衛大学校や一般大学を卒業して幹部候補生を命ぜられた者はこの階級から始まる。

　アサミとダイモンはズイホウに案内されキャンプにやって来た。周囲は硫黄の匂いが立ち込めていた。

　霧が出て来た。🌫

「夜霧よ〜今夜も有難う〜♪」

　ズイホウが石原裕次郎の『夜霧よ今夜も有難う』を口ずさんだ。

　アサミは耳を澄ました。

「誰かの声に似てるな？」

　⛺

「妖怪を倒せるなんてかなりのスキルがあるんだな？」と、ズイホウが熱々のコーヒーを淹れてくれた。ランタンが風に揺れている。

「何でこんな奴の肩持つんですか？」

　エイジはカップ焼きそばをがっつきながら言った。

「争い合っていると敵の思う壺だぞ？」

　ズイホウはストレッチをはじめた。首をグルグル回したり、背伸びをしたりしてる。

「敵？」

　アサミがマグカップをフーフーしながら言った。

「この辺にトッケビのアジトがあるんだ」

「トッケビ？」

　ズイホウがトッケビについて説明した。

「トッケビは、朝鮮半島に伝わる妖怪だ。朝鮮時代以前には具体的な姿形は表象されず、鬼火などの神霊的な存在として伝承されていた。近代以降は日本の鬼との混同が起きたとされ、地域によっても変化または独自に伝承されたため、性格や能力などの特徴に相違点も多く、特定の種族を指す概念ではなかったと考えられている。物が古くなったらトッケビになると昔話として伝えられて来て、特にほうきが多い。古来のトッケビに関する風習や祭祀はほとんどの地域で途絶えており、21世紀では全羅道の一部と済州島に残る程度だ」

「そんな恐ろしい妖怪が棲んでいるのか、怖いなぁ〜」

　ダイモンは九尾の狐やトモカヅキを思い出し、身震いした。

「いや……棲んでるのは妖怪じゃなくて人間だ」

　ズイホウが言うには、トモカヅキってのは北の精鋭部隊らしい。

「俺がおまえらを強くしてやる。明日は早いからちゃんと寝ておけ」

　アサミたちはズイホウの特訓を受けることにした。

　翌朝、アサミたちはキャンプからほど近い場所にある基地にやって来た。

　エネルギー兵器や電磁兵器を持たされ、老朽化などにより廃棄された戦車・軍艦・軍用機などを、新型兵器の性能を確認するために破壊したりするものである。また、戦闘機を改造した無人航空機をリモートコントロールによって飛行させ、パイロットが撃墜するなどといったものも行われている。

　🛰宇宙軍

　防衛省が2019年（令和元年）12月20日に発表した令和2年度予算案において、航空自衛隊に「宇宙作戦隊」を新編する関連経費が盛り込まれた。2020年（令和2年）1月23日に「宇宙作戦隊」新編などを盛り込んだ防衛省設置法改正案が第201回通常国会に提出され、4月17日に可決、成立した。部隊名は2020年5月8日に正式に「宇宙作戦隊」と決定された。

「宇宙作戦隊」は2020年（令和2年）5月18日、府中基地に大臣直轄部隊として発足し、初代隊長の阿式俊英2佐以下約20人が編成を完結した。これに伴い、「宇宙」職種が新設された。将来は100人規模にする方針。

　2022年（令和4年）3月17日「宇宙作戦群」を新編。宇宙作戦群は、群司令（1等空佐）を指揮官として、指揮官を支える群本部、宇宙作戦の指揮統制を担う宇宙作戦指揮所運用隊及び宇宙状況監視を担任する宇宙作戦隊（令和2年に新編）で編成。

　防衛省は日本の人工衛星を守るため、不審な人工衛星や宇宙ごみを監視する体制の整備を本格化させることにしている[9]。

2022年度には、府中基地の作戦隊を「第1宇宙作戦隊」に改編した上で、関連装備を維持・管理する約10人の「宇宙システム管理隊」も置き、「第2宇宙作戦隊」を航空自衛隊防府北基地（山口県防府市）に新設し[16][17]、第2宇宙作戦隊を含む「宇宙作戦群」を拡充する。作戦群全体で120人程度に増やす[16]。宇宙作戦群は、レーダーや人工衛星を運用する宇宙状況監視（SSA）システムの運用が始まる2023年度に本格稼働を予定[16]。2026年度までにSSA衛星の打ち上げを目指している[16]。

シンボルマークは隊員が考案したもので[18]、正面の十字は宇宙を象徴する「星」をイメージし、地球及び衛星軌道は常続不断の監視をイメージ、6つの丸は、防衛省初となる宇宙監視専用レーダーを意味し、合計20個の星は、2020年に部隊を新編したことを意味している[19]。

任務

編集

JAXAやアメリカ宇宙軍と協力し、宇宙空間の常時監視体制を構築する。これにより、スペースデブリや他国の人工衛星等が日本の人工衛星に影響を及ぼさないかの監視や日本の人工衛星を他国からの攻撃や妨害、それに宇宙ごみから守るための「宇宙状況監視」を行う[20][9]。

他にも、電波妨害や不審な人工衛星や高度約３万６千キロの静止軌道の監視を行なう予定である[10][21]。

今後、宇宙監視用のレーダーを山口県内に設置する[22]ほか、JAXAやアメリカ宇宙軍とも連携して「宇宙状況監視システム」を整備し、情報共有システムの構築を図る予定である[9][21]。

本格稼働は2023年（令和5年）度の予定[12]。また、JAXA、米軍と互いに情報を共有するシステムも、2023年度から運用が始まる予定[21]。

　北朝鮮軍が攻めてくる。敵を退却させる。

司令官の命令で戦国時代にタイムスリップ。

　かつて裏社会にその名を轟かせた凄腕の殺し屋、シマヅ・チヨコは、5年前に出会った最愛の男性、バンドウと平穏に暮らすため、裏社会から足を洗う。1ヶ月前、バンドウは病で亡くなり、チヨコは生きる希望を失うが、彼は残される恋人を心配して仔猫を手配しており、その存在がチヨコの新たな希望となりつつあった。その矢先、チヨコの愛車マツダ・デミオを狙った若者の強盗に家を襲われ、車だけでなく仔猫の命まで奪われてしまう。大切なものを踏みにじられたチヨコは、復讐のために裏社会へ戻ることを決意する。

　強盗の正体は、宇都宮市を拠点に大勢力を築くマフィア『ニイジマファミリー』のボスである『ニイジマ・ヒロキ』の息子、『ミツル』が率いるグループだった。

　実はチヨコは元は、ニイジマファミリーの暗殺者であり、組織の現在の繁栄もチヨコの活躍に依るところが大きかった。そのため、その実力と恐ろしさを知るヒロキは息子の失態を知って、すぐにチヨコに交渉と説得を試みるものの、無言で電話を切られる。

「あの、チョコ野郎！」

　仕方なく手下達に馬頭温泉郷にあるチヨコの家を襲撃させるが、ヒロキの予想通り、彼女は全員を返り討ちにする。ヒロキは懸賞金2000万でチヨコの暗殺を殺し屋達に公示し、チヨコの親友であり、ミツルと旧知の仲でもある狙撃を専門とする殺し屋ルモイにも声をかける。

　チヨコは情報収集のため、殺し屋達が利用し、掟によって守られている『ミラクルホテル』（宇都宮市の繁華街、オリオン通りにある）を訪れる。ホテルのオーナーであり、裏社会の情報に精通するムシャノコウジからミツルの居場所を聞き出したチヨコは、彼のいるナイトクラブを単身で襲撃する。チヨコは彼の護衛達を次々に殺害していくが、標的のミツルには間一髪で逃げられ、腹部に重傷を負う。

　戻ってきたホテルで治療を終えて眠りにつこうとするチヨコだが、懸賞金の増額に目が眩んでミラクルの掟を破った旧知の女暗殺者、サーシャにグレネードランチャーで襲撃される。

　暗殺すると見せかけたルモイの狙撃によって間一髪で襲撃に気付いたチヨコは、彼女を迎え撃ち、拘束した上でヒロキの隠し資産の場所を聞き出す。彼女の身柄を隣室にいた顔馴染みのウタコに預けて現地に向かうチヨコであったが、サーシャはウタコの油断を突いて彼女を殺害するとホテルを脱出する。

　チヨコは松ヶ峰教会に隠されていた資産を燃やしてヒロキを誘き出し襲撃するが、返り討ちにあって拘束されてしまう。ヒロキは再びチヨコの説得を試みるも完全に決別することになり、部下に殺害を命じてその場から去る。チヨコはルモイの狙撃によって拘束を抜け出し、ヒロキを追いかけ逆に銃を突きつけて形勢逆転する。諦めたヒロキは息子の居場所を教えて解放され、間もなくしてチヨコはミツルの潜伏先を襲撃して復讐を果たす。

　ホテルをチェックアウトしたチヨコはルモイと再会し、親しく会話を交わす。しかし、その現場をサーシャに目撃され、彼女の連絡を受けて、息子を殺されチヨコへの復讐を企てるヒロキはルモイの裏切りを知る。ヒロキは東武宇都宮駅近くにあるルモイの自宅に待ち伏せすると、自ら彼に硫酸入りのスプレーを顔に掛けて、悶絶させた上でナイフで頸動脈を掻き切って殺害し、また、これをあえてチヨコに伝えることでルモイ邸へ誘き出す囮とする。ムシャノコウジはチヨコにヒロキの行き先を伝える。

　チヨコは日光へと繋がる道でヒロキの車列をマシンガンで襲撃し、彼の部下を次々と葬っていく。最後はヒロキとの一騎討ちとなり、チヨコも瀕死の重傷を負うが、隠し持っていたナイフで背中を刺して彼の殺害を果たす。満身創痍の状態で現場を離れたチヨコは、無人の廃校に侵入するとムシャノコウジが現れたので心臓が止まりそうになった。

「ビックリさせてごめんなさい」

　声がムシャノコウジより低かったので驚いた。

「ムッ、ムシャノコウジさんじゃないんですか？」

「俺っちの名前はビンゴだが……」

　チヨコの腹からドス黒い血が溢れた。痛みのあまりに片膝を教室の床に着いた。

　ビンゴの腕には腕時計みたいな装置がついていた。そいつをチヨコの腹に当てた。パルスが放たれ、しばらくすると痛みが消え、血も止まった。

「どうだい？　俺っちの最高傑作ブルースは……」

　命を長らえたチヨコは夜の街へ繰り出し、黄色いスズメバチみたいなLRTに乗り込んだ。🚊

　八上城🏯

　ダイモンは胸の辺りを押さえて歯を食いしばっている。

「どうしたの？」

「健康診断で不整脈で引っかかった」

　ダイモンはリュックからアスピリン、鮭おにぎり、いろはすを出した。

「いきなり食べると胃が荒れる」

「水分も食事も止めた方がいい」

「どうしてだ？」

「吸収を妨げるし、喉に詰まったりしたら誤嚥に繋がる。噛み砕いた方が安全よ」

　ガリッ！

　ダイモンは苦い虫を潰したような顔になった。

「にげぇ……」

　しばらくすると、発作が落ち着いたのか真顔に戻った。

　パイロンの額に人差し指を置いて動きを封じながら銃で撃ち殺す、

　🔖車を買う。青や緑、黒を避けてパールカラーを買う。

　🔖サイドミラーをそのままにすると猫や鳥がやってきて傷つけられる。

　🔖黄色い玉　標的の知恵をアサミにコピー、乗っ取られたものはうつけに。

　アサミ、黒田官兵衛に化けて謀略によって、前田利家を籠絡し秀吉を潰す。

　🔖緑色の玉死語を使うとモンスターを召喚させて、敵を死後の世界に送り込む。

　🔖足利直義の軍師として活躍。

8月15日 - 東京理科大学ワンダーフォーゲル部の遭難事故が発生。3人が遺体で発見される。

8月18日 - 佐柳島沖海保ヘリ墜落事故。香川県多度津町佐柳島沖に、第六管区海上保安本部所属のヘリコプター「あきづる」が墜落。乗っていた5人全員が死亡。

8月27日 - 所在不明高齢者問題の発端となった111歳のミイラ化した男性の長女が詐欺容疑で逮捕される。

　つくば市にあるビンゴ研究所に勤務するピラルクーは3年前に台湾からやって来た。彼は化粧やファッションなどを一切気にしない変わり者として周囲から知られていた。同じ研究部署に勤める仲間とは普通に接していたが、恋愛などその場限りの出来事だと割り切っていた。ある日、ビンゴ研究所にサーシャというロシア人女性が配属されることになった。彼女はあどけない笑顔と透明感のある美しさで周囲の男性たちを虜（とりこ）にしていた。ピラルクーもすぐ彼女に惹かれてしまった。

　ある日の夜、ピラルクーが研究室で量子論の研究をしているとサーシャが現れた。彼女が寂しそうにしているところ、ピラルクーは彼女を励ますように言って会話を楽しんでいた。

　しかし、ふたりには違った過去があった。ピラルクーは何年か前に大切な人を亡くし、それ以来恋愛には恐れを感じていた。彼女も以前の恋人からひどく裏切られ、男性不信に陥っていた。　　

　そんなふたりだったが、次第に互いに想いを寄せるようになっていた。ある日、ピラルクーは彼女に気持ちを打ち明けた。彼女も可愛らしい笑みを浮かべ、「私もあなたを好きになりました」と小声で言った。

　八上城の戦い→三木城の戦い→貴船『VSウキタ』→南砺市『VSカンバラ』