第5話 動画

佐藤さとう裕也ゆうや 視点】


 ある日、颯太からメッセージが届いた。


【颯太】『おーい、裕也。今日お前の彼女とエッチしたぞ』


 颯太のメッセージを見て、俺はニヤリと笑みを浮かべる。

 へぇ~、アイツら今日エッチしたんだ。


 大好きな夏美が颯太がに抱かれるところを妄想した途端、チクチクと胸が痛む。

 それと同時に興奮してしまう。

 やべぇ、興奮してきた。


 俺はスマホのキーボードで文字を打ち、颯太にメッセージを送った。


【裕也】『夏美とエッチすんの最高だっただろ?』

【颯太】『ああ、マジで最高だったよ。チョー気持ち良かったわ』

【裕也】『ははっ、そっか。ならよかったよ。あっ、そうだ、動画送ってくれよ』

【颯太】『オッケ、今送るわ』


 颯太が謎の動画を送ってきた。

 たぶん、この動画を再生したら颯太と夏美のエッチシーンを見れるんだろう。

 ははっ、楽しみだ。


 早速、俺は耳にイヤホンを装着して、颯太が送ってくれた動画を再生する。

 動画を再生した途端、スマホの画面に裸の夏美と颯太が映った。

 二人はベッドの上で愛し合っていた。


『夏美ちゃん、気持ちいいか?』

『うん……凄く気持ちいいよっ、颯太くん』

『うん、知ってる。さっきからイきまくってるもんな』

『も、もうそれ言わないでよっ……恥ずかしいじゃん。ちゅっ、ちゅっ……』


 夏美と颯太は顔を近づけて唇を重ね合う。

 イヤホンから『チュッチュッ』とリップ音が聞こえてきた。


 あの夏美が俺以外の男とキスしてる……。

 しかも、凄く楽しそうに颯太とキスしてるぞっ。

 

 イチャイチャしている颯太と夏美を見て、ギュッと胸が締め付けられる。

 嫉妬で頭の中が狂いそうになる。

 その嫉妬は興奮に変換される。


 ヤバいっ、これはマジでヤバいぞっ。

 めっちゃ興奮するっ……。


 今まで色んなNTRモノのエロ漫画やAVを見たことあるけど、このハメ撮り動画が一番刺激的で興奮する。

 最高だ。


 行為が終わったあと、颯太と夏美は横になる。


『夏美ちゃん、もう一回しようぜ』

『え……? さっき連続で三回もしたのに、まだできるの?』

『おう、まだまだできるぞ。悪いけど今日は朝まで付き合ってもらうからな』

『ぷくく、颯太くん凄い体力だね。裕也くんはたった一回が限界なのに……』

『へぇ~、裕也アイツたった一回が限界なんだ。体力ないなぁ』

『颯太くんが凄すぎるだけだよ。んっんっ……も、もうどこ触ってんの?』

『おっぱい触ったらダメ?』

『ううん、颯太くんならいいよ。もっとアタシのおっぱい触ってぇ……』

『夏美ちゃん……』

『颯太くんっ……』


 おいおい、マジかよっ……。

 颯太のヤツ、連続で三回もしたのにまだ夏美の相手できるのか。 

 凄い体力だな。


『夏美ちゃん……いいか?』

『うん……もっとアタシのこと求めてぇ』


 再び夏美と颯太はベッドの上でプロレスごっこを始める。

 夏美のヤツ、めっちゃ幸せそうだな。

 そんなに颯太とエッチするの気持ちいいのかな……?

 

 俺と颯太、どっちの方が気持ちいいんだろう?

 めっちゃ気になる。

 今度、直接本人に『俺と颯太、どっちの方が気持ちいい?』と質問してみるか。


『夏美ちゃん、もう一回していい?』

『うん、いいよ。もっとアタシのこと求めてぇ……』

『ははっ、サンキュー、夏美ちゃんっ』


 四回目が終わったあと、再び夏美と颯太は繋がる。

 こいつら、連続で4回も激しい運動したのにまだできるのかよ……。

 化け物すぎるだろっ。


 イヤホンから『んっんっ』と夏美の切ない声が聞こえてくる。

 俺とシているときよりも気持ち良さそうだった。


 イチャイチャしている夏美と颯太を見て、怒りが込み上げてくる。

 クソっ、めっちゃイライラする。


 颯太に対して嫉妬してしまう。

 けどそれ以上に興奮してしまうっ。


 我慢できなくなった俺はこの動画を見ながら自家発電をした。

 うん、最高だった。

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