女神様になった元女子高生~神の力を手に入れた私が、魔王を倒すために冒険の旅へ出る話~

一ノ瀬 彩音

第1話 壱

私は、女神様から与えられた力を使い、魔王を討伐する旅に出た。

旅の途中で、様々な出会いがあった。

魔物に襲われている商人を助けたり、山賊に襲われた村を救ったり、悪徳貴族に囚われていた令嬢を助け出したりもした。

そして、そんな旅の中で、私の運命を大きく変える出来事が起こった。

「女神の力を持っている者よ、君は神の力を手に入れているんだ、魔王を討伐して欲しい」

と、突然、目の前に現れた男、アルヴェルスが言ったの。

その男は、自らを勇者だと名乗り、私に魔王を討伐するように依頼してきたのだった。

しかし、私には、世界を救えるだけの力がない。

だから、私は、その依頼を受けることができない。

だが、彼は、それでも構わないと言った。

どうやら、彼には、何か考えがあるらしい。

それならば、彼の計画を聞いてみよう。

それから、私は彼と二人で、魔王を倒すための計画を練った。

まず、最初に私が女神様の加護を使って、自分の能力を強化した。

これで、私は普通の人間よりも遥かに高い身体能力を得た。

次に彼が、この世界の人間では習得できない魔法や剣術などのスキルを習得してくれた。

これにより戦闘面でも今まで以上に、楽に戦うことができるようになった。

最後に、彼にこの世界の言語、文字を読み書きできるようにしてもらった。

これによって、会話にも困らなくなったし、文字も読めるようになったので、情報収集も容易くなった。

こうして、準備を終えた私達は、いよいよ魔王退治の旅へと出発することにした。

まずは、近くの街に行き、そこで情報を集めることにした。

この世界について、色々と知ることができた。

この世界には、いくつかの大陸があり、それぞれの大陸には、様々な国が存在するらしい。

その中でも、特に大きな国は、五つあり、それらは、それぞれ、火の大陸、水の大陸、風の大陸、土の大陸、光の大陸と呼ばれているそうだ。

この五大大陸は、遥か昔、神々によって、創造されたと言われている。

そのため、どの大陸にも、それぞれに、強力な力を持つ存在がいる。

例えば、火の大陸には、炎の精霊王が、水の大陸には、水の女神、風の大陸には、風の女神、土の大陸には、大地の神、光の大陸には、光の女神が存在しているという。

そして、彼らは、それぞれが、自分の眷属である、魔族を生み出し、その眷属達を大陸の支配者として、君臨させているのだ。

また、それらの大陸以外にも多くの島が存在し、そこには、独自の生態系を築いている生物達が数多く存在しているのだという。

そんな、この世界に、ある日、突如、魔物達が現れるようになった。

人々は、それらを恐れ、やがて、魔王と呼ばれる存在を生み出した。

魔王は、強大な力を持っており、それによって、多くの人々を苦しめ、苦しめられた人々の中には、絶望して、自ら命を絶つ者もいたという。

そこで私とアルヴェルスは始めに火の大陸に向かっているのですけれど、その際にアルヴェルスからこう言われるの。

「なぁ、英里、俺の婚約者になって欲しい」

いきなりそんなことを言われたものだから、びっくりしてしまったわ。

どうして、急にそんなことを言うのかしら?

それに婚約者だなんて、そんなの無理に決まっているじゃない!

だって、私達、まだ出会って間もないのよ!?

そんな相手に結婚を申し込むなんて、普通、あり得ないわよね?

それなのに、この人は、一体、何を考えているのかしら。

しかも、この人、見た目はかなりイケメンなのだけれど、性格は、ちょっと、アレなのよね……。

まぁ、とにかく、そういうことだから、アルヴェルスからの申し出を断ったの。

そうすると、彼は、少し悲しそうな顔をして、こんなことを言ってきたの。

「英里、本当に断っていいのか?」

ってね。

そんな私が戸惑っているとアルヴェルスは私の事を抱きしめて来て、いきなりキスしてくるの。

「んむっ!?」

そして、そのまま舌を入れてきて、濃厚なキスをしてくる。

(ちょ、ちょっと待って、こんなの聞いてないんだけどっ!?)

私は、必死に抵抗しようとしたけど、全然力が入らない。

それどころか、どんどん力が抜けていって、頭の中がぼーっとしてきてしまう。

暫くすると、ようやく、解放されたのだけど、既に抵抗する気力もなくなっていて、

ただ、されるがままになってしまう。

「もう一度キスしてあげるなっ」

「いや、やめて……」

そう言って、再び迫ってくる唇を拒むことができない。

今度は、さっきよりも激しく、激しいキスをされてしまう。

(ああ、もうダメ……)

頭が真っ白になる。

何も考えられない。

ただひたすらに、快楽に身を任せることしかできなくなっていた。

暫くして、唇が離されると、二人の間に銀色の糸が伸びていて、

それが切れると同時に、私はその場に倒れ込んでしまった。

そうすると、アルヴェルスが私に優しく語りかけてくる。

「なあ、英里、俺の婚約者になってくれないか?」

そう言いながら、私の髪を撫でてくる彼の手つきはとても優しくて、思わずうっとりとしてしまうほど心地良いものだった。

そんな彼を見ていると、なんだか、胸がドキドキしてきた。

「え、ええと、あの、その、それは、つまり、あれよね? 私をお嫁さんにしたいっていうことかしら……?」

恐る恐る聞いてみると、彼は笑顔で答えてくれた。

それを聞いて、嬉しくなった私は、つい舞い上がってしまい、勢いで、彼のプロポーズを受け入れてしまった。

そうすると、彼はとても喜んでくれたみたいで、私のことを抱きしめてきた。

私もそれに応えるように、彼を抱き返す。

暫くの間、そうやって抱き合っていると、だんだんと落ち着いてきた。

「では、英里、このまま火の大陸へ行こうな」

そう言って、私の手を引く彼の表情は、とても嬉しそうだった。

それから、私達は、火の大陸に向かって旅を続けることにしたのでした。

数日が経ち、私達は、ついに、目的地に到着したのでした。

そこは、大きな街のようでした。

街の入り口には、大きな門があり、そこには門番らしき人物が立っていました。

しかし、その人は、どこか様子がおかしかったのです。

何故なら、その人の目は虚ろで、まるで人形のように無表情だったからです。

さらに、よく見ると他の人達も同じような状態で、中には、涎を垂らしている人もいて、

明らかに様子がおかしいことが分かります。

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