高校生の陰陽師
永露 しぐれ
始まりの前
かの有名な田中角栄は言った、「政治は数であり、数は力、力は金だ」と、そうこれが数の理論、この数の理論はどの界隈でもいえる、例えば政界や財界、芸能界などなど、そしてこの理論は陰陽界でも通用すると、僕、安部清行は思う、例えばそこにそこそこの霊がいるとする、その霊を滅茶苦茶強い一枚のお札で封印するとする、しかしその霊は一枚のお札の破壊に専念できてしまう、しかしまあまあ強い五十枚のお札で封印するとする、そしたら霊はどのお札から破壊すればいいか迷うだろう!そしたら一枚の滅茶苦茶お札より、五十枚のお札のほうが霊を長く封印できるはずだ‼そう僕は思う。
まあ、つまり数は力ということだ、これは陰陽師なら誰でも共感できること思うのだが、と僕は寝室で寝る準備をしながら考えていた………。
「...い...おい、聞いているのか清行」
突如ドアのほうから声がした
「えっ?」
と清行が顔を上げるとそこには一人の白髪の生えた老人がいた、それは僕の師匠の安部益人だった。
「ししょー……」
「なんだ?また考え事をしていたのか」
「はい…すみません」
「まあいい、それよりさっきの話の返事は」
「さっきの話?」
「ったくそれも聞いていなっかたのか、もう一度言うぞお前中学三年間、一回しか学校に行かなかっただろだから、高校には行けという話だぞ」
「......へ?」
なんで学校に行かなくちゃならないんだ、あんな暇なところに
「お前今、なんで学校に学校に行かなくちゃならないんだ。、と思っただろ」
「心を読まないで下さいよー」
「お前学校に行かず、将来どうする気なんだ」
「そりゃあーもちろん陰陽師ですよ」
なんせ学校に行っていないから、それ以外の仕事ができるかって。
「馬鹿者!今の時代陰陽師とかいう仕事はない!このワシだって本職は県職員だ!」
師匠が顔を赤くして怒ってくる、そんなに怒らなくても...きっと師匠も子供のころは、陰陽師とかいうやつになる気だったんだろな、しかし、学校は行きたくない、めんどくさいしそれに...それに中学のころみたいになりたくないし。
「いやですよ、めんどくさい」
こういうのは、きっぱりと断ったほうがいい
「そんなこと言っていいのか、ほらこの十年は予約でいっぱいの幻のみたらし団子ワシが食べるぞ」
な、それは僕が五歳のとき予約してようやく昨日届いた僕のみたらし団子!どうする僕、高校に行かなければ、この十年間が無駄になる、でも学校行きたくない‼...くっ、仕方がない
「わかりました...行きますよ、行けばいいんでしょう‼」
僕のみたらし団子のため、致し方ない
「そうか、そうかわかってくれたか、んじゃ明日入学式だからね、よろしく~」
そういうと、師匠は部屋を後にした、僕は少しの間ポカーンとしていた、え...明日入学式なの、まさか師匠の野郎初めから、僕を学校に行かせる気だったな、そう思うとイライラしてきた......まあ、いろいろ考えても無駄だしもう寝るか、みたらし団子は明日のお楽しみに、そう思いながら僕は部屋の電気を消した。
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