お風呂などのエッセイ、感想等

五三六P・二四三・渡

京都市全スーパー銭湯感想+

 子供のころは祖母に連れられてよく温泉やスーパー銭湯に行った。

 大きなお風呂というのは特別感があり、テーマパークに来たように楽しかったのを覚えている。

 だから今でもその時の感情を追い求めるために、よくスーパー銭湯に通う。とはいっても子供のころのように楽しめるわけではない。年を経てすり減った精神が戻ることはない。それでも手に入らないようなものを求めて風呂に入っている気がする。こう書いてみるといつまでも少年時代にすがってる自分の自意識の幼さに涙が出てくる。というのは大げさだけど。

 一回目は新鮮さを感じはする。しかし何度も同じように通っていると、そこが日常の一部のように感じてしまい、特別感は減っている。なので新しい場所を開拓していき、そうしているうちに京都市内のスーパー銭湯は一回ずつ行ったことになった。ネットを見ると別にも多くもなんともないと気が付く数だが、それでも節目なので、こうして文字に起こしておくことにした。

 初めに断っておくとあくまで男湯だけの感想となるのでご注意を。


<壬生温泉 はなの湯>★★★


 一番身近なスーパー銭湯と言ってもいい。とりあえずスーパー銭湯に行こうと思ったらここに行く。身近なので客も多く、時間を選ばないとすぐにぎゅうぎゅうになるのはちょっと難点。それでもスーパー銭湯として十分なものがそろっている。サウナもほどほどの広さで、水風呂は16度程度ながら、滝のように壁から流れているのでほんのりと流れがある。なので羽衣(水風呂に入ってると体の周りが体温によって温まって幕のようなものが出来て冷たくなくなるやつ)を緩く剥がしてきて微妙に刺すような冷たさがある。

 数えてないけど多分一番行った数の多いスーパー銭湯。


<湯の宿 松栄 誠の湯>★★★


 壬生温泉から近いのでこちらも身近な銭湯となる。実を言うと浴場内で階が分かれているスーパー銭湯が好きだ。子供のころに行ってスーパー銭湯がそういった作りだったので。

 空間を感じられる作りで旅館の浴場であるということをしっかりと感じられる雰囲気のいいスーパー銭湯だった。


<力の湯>★★★


 ミストサウナが好き。蒸気で満たしてくるタイプではなく霧状のお湯が常に噴射されている。具体的に言うと粒子が大きめという感じで、常に細かい水滴のシャワーを浴びているような感覚を味わえる。遠赤外線サウナも結構な広さがある。


<嵯峨温泉 天山の湯>★★★★


 距離、設備、雰囲気を総合的に吟味した結果一番好きなスーパー銭湯となった。唐傘を飾ったりして雰囲気づくりがよい。夜にはクオータビューにより浴場の壁に花火などの映像が流されたりもする。

 京都市内ではロウリュ(サウナ岩に水かける奴)とアウフグース(大きな団扇で熱気を仰ぐ奴)の両方をやっていて、京都市内の中心部から一番近いスーパー銭湯はこことなる。(多分)今もやってるかわからないけど、風呂上りに食べたピンスという韓国風かき氷が美味しかった。


<風風の湯>★★


 嵐山の観光地ど真ん中にあるスーパー銭湯。レストランはないものの、近くの料亭と提携しているので出前がとれる。お風呂上りに観光地の店で食べられるという点は良い。

 サウナが室外にあるにもかかわらず、二重扉じゃないのに加えて、あまり広くないので、人が扉を開けると一気にぬるくなるのが難点。リラックスできるようなBGMを流しているが、正直桂川が近いのだから自然の音を楽しませてほしいという気持ちのほうが強い。

 わざわざ嵐山に行くのなら銭湯より旅館の温泉に行く人が多いのだろうし、客は少なめなのでゆったりできる……とは言った時は思ったが、私が施設を出るのと同時に団体客が入ってきたので、時間によるかもしれない。

 施設から出た後、新しくできた麻婆豆腐の店に行ったら、炊飯器のトラブルで、30分待つ必要があると言われて時間も微妙だったので、別の店で食べることにした(銭湯関係ない)


<玉光湯 ひじりのね 伏見店>★★★


 あまり期待していなかったが、結構よかった。壬生温泉を1とするなら1.1ぐらい良い。それなりに距離があるので多分もう行かないが。サウナがそれなりに広く。寝湯など設備もそこそこ充実している。珍しいものと言えば、懸垂のようなものが付いたお風呂だろうか。テーマパーク性を求める私にとって重要な要素だった。


<京都 竹の郷温泉 万葉の湯>★★★


 ホームページで入浴料を見ると、一瞬「それなりの値段するな」と思うかもしれないが、食事とのコースを選べば、他のスーパー銭湯と同じ程度のお得さで入れる。ここは普通の内湯が結構広い。ジャグジーでもなく、日替わり湯でもない内湯にゆっくりとは入れるのは結構重要だと思っている。

 またカランやシャワーまで源泉を使っているのもありがたい。まあその要素は帰ってから知ったわけで、使っている間はわからなかったが。

 後休憩スペースが暗いので、お風呂上りに仮眠をとるのに適しているのも良い。


<仁左衛門の湯>???


 ごめんなさい。行ったのが結構前なのであまり覚えてない。源泉かけ流しでぬるぬるしていて、雰囲気は良かったのを覚えている。


<京都祇園 ルーマプラザ>★★


 スーパー銭湯というかメンズサウナである。あまりその違いを分かっていない。大手サウナサイトで京都府で3番目に人気のあるサウナとあった。サウナ事態にそこまでこだわりはないので、良さはちょっとわからなかったが、サウナが広いのはいいし、ロウリュもアウフグースもちゃんとある。

 外気浴スペースでタバコが吸えるのがいいらしいが、あいにく私は喫煙者ではなかった。サウナパンツやタオル使い放題なのが良い。



『+とは』


 タイトルに+とあるのは京都府でありながら市外のスーパー銭湯のこと。これは全部行ったわけではないので、プラスとさせてもらった。


<宇治天然温泉 源氏の湯>★★★


 ちょっとした旅館のような雰囲気がある。露天風呂が浅いのは好きな人も多いだろうけど、個人的には深いほうが好き。食事処のスンドゥブチゲが美味しかった。


<一休 京都本館>★★★★


 都市部からちょっと離れた場所にある分、高級旅館のような雰囲気がある。比喩に旅館ばっかり使っている気がするが、ここは本当に雰囲気がいい。天井が高くて木造の骨組みをしていて、内湯に浸かりながら眺めるのが好き。

 ホームページで見たスチームサウナの外観が赤い窯のようで好きだったが、男湯と女湯を日替わりで交換するタイプので、私が行ったの日は別の外観のサウナだった。腰掛湯の温度と角度がちょうどよかったのを覚えている。

 食事処で鍋焼きうどんを頼もうと思ったが「いやこれはもしや時間がかかるのでは」と考え、ネギトロ巻きも頼んだが、結局同時に来たので何の意味もなかった。


<竹取温泉 灯りの湯>★★★★


 名前の通り露天風呂から竹林が見えるのが特徴的。全体的に広くて満足感がある。設備もかなり充実している。


<スパ&ホテル水春 松井山手>★★★


 ロビーが広くてホテルのような雰囲気を醸し出している(実際ホテルなのだけども)。オートロウリュが実行されてる時、備え付けられているTVから「熱波お届け中(うろおぼえ)」みたいな文字と炎のエフェクトが写っていて、気持ちを盛り上げてくれる。体感温度もかなり高く、「あっっっつ」と言いながらサウナから脱出したのを覚えている。

 食事処の大きな窓から高速道路の入り口を一望出来て、「労働者たちよ……」という気分に浸れておススメ。

 そして一番印象に残っているのは『しろくまかき氷いちご』だった。氷ではなくミルクを凍らしたものを削ったかき氷だ。

 いやそんなのどこでも食べれるじゃんと思うかもしれないが、確かにそうで、それでも風呂上がりの自身の体調とマッチしていて美味しかった。冬以外に水春グループに行ったら、絶対これを食べることにしている。

 また私は利用しなかったが貸し切りサウナもあるらしい。


<スッカマ 源氏の湯>★★★


 実を言うとニコニコ動画でブレイメインさんが投稿しているボイスロイド動画である、精華町RTAシリーズが好き。RTAと言っても「リアル楽しく歩く」の略で、面白おかしく精華町を観光する動画である。ほか動画のシリアス?なシリーズと世界観を共有しているために独自のノリがあって少しそのあたりは人を選ぶが、公共機関をあまり使わず無駄に歩く点はすごく共感できる。なんと(多分)この動画を踏まえて精華町RTAの企画を精華町自体が開催するということもあったそうだ。

 なので聖地巡礼もかねて精華町には何度か訪れたことがある。スイーツに力を入れており、中ではタケノコパイというタケノコをリンゴのような触感にしたパイが独自で好き。そういったこともあって精華町にはそれなりの思い入れがあり、新しくスーパー銭湯が出来ると知った時はぜひ行きたいと思い、実際に足を運んだ次第であった。

 オープン二日目に行ったが、一番最初に思ったのは「床がツルツルしてて危ない」だった。その日には三人ぐらい転んでいる人を見かけたが、さすがに今では改善されているだろう。多分。開いたばかりだったので、檜の香りが強くて雰囲気に浸れてよかった。低温サウナと高温サウナの両方があり、低温のほうはセルフロウリュが出来る。名前にもなっているスッカマは韓国式巻きサウナのことだが、これは岩盤浴と一緒に追加料金では入れる。薪の香りがよかった。

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