言い訳

最上司叉

第1話

私は勤続十数年のいわゆるお局OLだ。

私は日々仕事をこなしながらジムに行ったり美味しいものを食べたりお一人様を満喫していた。

そんなある日やっと予約が取れたレストランに来た日のことだ。


男が女に水をかけられていたのだ。


「何で私だけ見てくれないの」


「ごめん」


「もういい」


女は泣きながら帰っていった。


私はハンカチを差し出すと男に


「大丈夫ですか?」


と声をかけた。


男は


「ありがとうございます…すみませんみっともないところを」


「気にしないでください」


私は席に戻ろうとしたその時男は


「一緒に食べませんか?」


と言ってきた。


私は少し驚きたまには良いかと思い一緒に食べることにした。


男と食べた食事は楽しかった。


男は話題が豊富だった。


「私もジムに通ってるんですよ」


とか


美味しいものを食べ歩くのが好きとか話があったのだ。


名残り惜しいが帰る時間になってしまった。


男は会計を済ませると私に


「送りますよ」


と言ってきた。


私は


「悪いですよ」


と言い帰ろうとしたその瞬間男に抱きしめられた。


「もう少し一緒に居てくれませんか?」


私は


「良いですよ」


と気づいたら答えていた。


そして翌日


私は久しぶりに朝帰りをした。


男は朝もういなかったが置き手紙があった。


「素敵な夜でした、ありがとうございます」


と。


私は浮かれていた。


また会えると思い込んで。


数日後私はテレビのニュースを見ていた。


そこにはあの男が有名人と結婚したと報道していた。


なんでも男は資産家の息子で私の手が届かない人だったのだ。


私は落ち込み仕事も手につかなくなった。


そんなとき私は体調を崩した。


病院に行くと妊娠していることが分かった。


私は不安だった。


一人で産み育てられるのかと。


でもせっかく授かった命だ。


私は産むことを決めた。


会社に報告しまわりの後輩から質問攻めだった。


私は誤魔化しながら産休に入った。

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言い訳 最上司叉 @moemee

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