第39話 夏の終わり
1週間と5日の合宿が終わった。
思えば、長いようで短い合宿であった。
そして、選手達は変わらず暑い中で練習を重ねていた。
一輝「はぁはぁはぁ」
敦「ふぅ」
伊沼「はぁ、は!はぁ、は!」
井宮「伊沼、うるさい...」
伊沼「しょうがねーだろ、暑さを紛らわすためにだな。こう大きな声で...」
井宮「余計暑いわ!」
選手達はラグビー恒例のパスランニングをしていた。
パスランニングは4人一組で横一列になりひたすら横の人にパスを渡しながら走る項目だ。
かなりキツイ練習だ...
伊沼「ふぅ、これでラスト...渋谷は大丈夫か?」
井宮「おー、あいつも頑張って走ってるな」
一輝「みんな頑張ってて凄いよ」
伊沼「なーにいってんの丸山~、おまえもいい走りだったぞ」
敦「いいからラスト終わらすぞ」
一輝、伊沼、井宮「うぃ」
選手達は次々と走り終えた。
締めのストレッチをして監督の終わりの挨拶が済み部室にそれぞれが戻った。
伊沼「ふぅー、もう汗だく」
井宮「先輩がシャワー終わるまで待機かー」
敦「部室めちゃくちゃ暑いからどっかいくか?」
渋谷「よぅ、体育館裏とかどう?」
一輝、伊沼、井宮、敦「有り」
早速5人は体育館裏に向かった。
部室よりも近いところにあるのですぐに向かえた。
体育館裏には木が生えていて多少涼しかった。
伊沼「おい、あれ見れみろよ」
井宮「お、女バスヒュ~」
敦「見られたら捕まるぞ」
渋谷「まぁまぁ、ちょっと見てこうや」
敦「くっ、少しだけな」
一輝「なんだか恥ずかしいね」
伊沼「あん?ただ遠くから見てるだけだぞ?」
一輝「遠くでも見ていたら恥ずかしいよ」
井宮「いやピュアか笑」
敦「それが一輝の良いところじゃね?」
伊沼「あー、たしかに」
一輝「ん?どゆこと?」
井宮「それよりあのこ見てみろよ!」
伊沼「お、めっちゃおっきい!なにがとは言わないけど😂」
敦「あのこも中々...」
渋谷「敦もがっつり見てるやん」
敦「ばっ、ばかやろう!おれはただ足の速さをだな...」
伊沼「ちょいちょい、コーチが気づいたかも!早く逃げよう!」
5人は颯爽と逃げた。
その頃にはほとんどの選手がシャワーを終えていた。
伊沼「しゃー!貸し切り!」
敦「腹減ったからシャワー終わったら飯食いに行こうぜ」
井宮「あり、めっちゃ旨いパスタ屋知ってる」
一輝「いいね、食べてみたい!」
伊沼「じゃあ、シャワー一番遅いやつ奢りな!!」
一輝「ええ!ちょっとまって!!」
一輝が最後にシャワーを終えた。
伊沼「はい、一輝の奢り♪」
一輝「シュンッ😢」
伊沼「なーんて冗談だよ、皆で美味しく食べような」
渋谷「ふっ、そうだな。井宮そこのパスタ屋どこ?」
井宮「大宮駅の近くにあるところだよ」
伊沼「近いじゃーん、チャリで行けるな」
敦「しゃ!一番乗りは皆に奢られるで!!」
伊沼「な!ずるいぞ!先に!」
5人は立ちこぎでそのパスタに向かった。
自転車で20分くらいのところにあるお店である。
専用の駐車場にそれぞれの自転車を止めた。
井宮「おおー、混んでるな。最近は月1で通ってるよ」
敦「そんなに旨い?」
井宮「旨いし量も多い」
お店の名前は「ペンチョ」と書かれていた。
井宮「少し待つけどいいよな?」
伊沼「まぁ、すげー腹減ってるけどその分がっつり食うわ」
しばらく待つと名前を呼ばれた。
井宮「よし、いこう」
伊沼「うー、腹減ったー」
一輝「ほんとだね、凄いお腹へった」
そのお店はカウンターに席が二つしかない小狭いお店である。
中に入るとトマトパスタの濃厚な匂いが広がった。
5人はカウンターに並んで座った。
井宮「ここの凄いところは量が桁違い頼めること。ここに細マッチョ、マッチョ、デブマッチョってのがあるでしょ?」
4人「うんうん」
井宮「量がそれぞれ、1.5kg、2kg、3kgってそれぞれ頼めるわけ」
伊沼「いやいや多すぎやろー笑」
井宮「食べれるっしょ笑 とりま最初だからマッチョいっとくか?」
敦「じゃあ、残した奴全員分奢りな」
伊沼「しゃ!決まり。全員マッチョでトマトチーズパスタ!!」
井宮は慣れた手付きでタブレットを操作して注文をした。
しばらくすると2kgのトマトチーズパスタが5人分並んだ。
伊沼「で、でけーーー。しかもこの重さ...」
井宮「だろ?他にはないパスタ屋さんだぜ」
敦「はよ食べようか、パクッモグモグ ん、旨い」
井宮「味も病みつきだぜ」
渋谷「このチーズトッピングもめちゃくちゃ旨い」
井宮「これ、そこに追加できるから無限にかけられるぜ」
一輝「すごい、ズルズルと喉に入り込むよ!追加の目玉焼きが旨すぎる!」
伊沼「くぅー、腹に染みるー。このすげー空腹に食べるジャンクは半端ねーな」
井宮「だろ?病みつき間違いなし。次は三郎系ラーメン行こうな」
4人「有り👍️」
5人は完食をしてお腹を膨らませて会計を済ませたとさ。
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