第31話 夏の合宿 沈黙の夜

走り込みを終えた選手達はフラフラと宿に戻った。

そして、沈黙の夕食会を終えてくたくたのまま一年は遅めのお風呂に入った。

一輝「みんな静かだね」

伊沼「たりめーだろ、もう足がもげそうだっての...」

敦「まじで疲れたな、2日目にしてキツすぎる」

井宮「おい、二週間ってことはあと12日もこの地獄が続くのか!?」

4人一斉に「勘弁してくれ...」


渋谷「なーにお通夜みたいにへこたれてんだ、頑張ろうぜ」

敦「そ、そうだな。フォワード代表して俺がへばってたら示しがつかねーしな」

一輝「そうだね、皆でのりきろう!」

5人一斉に「おーーー!!」


釜崎「うるせーな、静かにしろ」

一輝「てへ、怒られちゃったね」

4人はクスクスと一輝の方を向いた。

伊沼「よっしゃ、そろそろ上がるか」

一輝「そうだね、のぼせちゃいそうだよ」

5人はゾロゾロとお風呂を出た。


そして5人は部屋に戻った。

部屋に戻るとなぜか布団が敷かれてあった。

一輝「あれ?誰が敷いたんだろう」

敦「確かに、こんなにキチンと」

伊沼「コーチじゃね、意外と気が利くやつかもなー」

すると、後ろから...

鴨川「お、お疲れ様...布団敷いといたよ...」

5人は驚いた。


敦「び、ビックリしたー、お前お化けかよ」

井宮「てか、この部屋にいたのか。存在感薄くて気づかんかった」

一輝「あ、ありがとうね。でも鴨川君も疲れてない?」

鴨川「ぼ、ぼくわ....」

伊沼「んー?まぁ皆お疲れ様ってことで。ありがとな鴨川~」

渋谷「助かったよー、鴨川~」

鴨川は深くニヤついた。


井宮「ふぁー、もう寝ちゃいそうだ。おやすみー」

渋谷「俺もねるわー、おやすみー」

伊沼「おやすー」

3人は潰れるように寝た。

敦「俺らも寝るか?一輝」

一輝「うん、鴨川君は?」

鴨川「ぼ、僕は皆が寝てから寝るかな」

敦と一輝「なにそれ?...」


鴨川「お気になさらず...」

二人は困惑した。

敦「よし俺らも寝るかー」

一輝「そうだね、おやすみー」

敦「おやすー」

5人は一斉に寝た。

そして残る鴨川。

鴨川「デュフ、デュフフフフフ...」

不適な笑いをした。


そして朝になった。

伊沼「おはよー、どう調子は?」

井宮「もう身体中ボロボロ」

渋谷「しにそうやーーー」

ゾロゾロと起きた。

敦「おはよ、飯行こうぜ」

一輝「先いっててー、洗濯物干さなきゃ」

4人「あいよーーー」


一輝は洗濯物を干した。

すると横からボソボソと

鴨川「手伝おうか...」

一輝「いや、大丈夫だよ。たいした量じゃないから。それよりも一輝君は体大丈夫?」

鴨川「だ、大丈夫。体丈夫だから...それよりも体の疲れはどう?」

一輝「思ったよりも楽だよ。ストレッチのお陰かなー」

鴨川「そ、そう。デュフ」


一輝「どうしたの?」

鴨川「なんでもない、それよりもご飯行こう」

一輝「う、うん。」

二人は食堂に向かった。

そして朝ごはんの後のランニングをして、午前の練習に向けて支度をした。

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