第23話 夏の合宿

僕たちは今スクールバスに乗っている。

ついにこの時がきてしまった。

7月と8月をまたぐ約2週間もある地獄の日々が僕たちを待ち受けていた...

バスは2台で全員が乗り込み今学校を出発していた時だ。

学校には親達がお見送りをしてくれた。

一輝「いよいよだな、敦くん」

敦「そうだな、死ぬんじゃねーぞ」

一輝「一緒に乗り越えよう!」


バスは幸い先輩と後輩に分かれていて一年生同士で楽しく会話ができた。

伊沼「菅平ってどんなところなんだろうな」

渋谷「んー、ラグビー人口が多い市らしいよ」

伊沼「そうなん?やば笑 俺らより断然経験ある人とかがいってんだろうなー」

敦「そうだな、大学ラグビーもくるから凄い経験になりそうだ」

伊沼「おお、須藤(敦)!いい経験になりそうだな!」

一輝「練習はキツイんだろうなー」


バスは高速に乗った。

しばらくたつと長野県の素晴らしい山々が辺りに広がっていた。

一輝「うわー、綺麗。ねぇ敦みてみたよ。あれ、敦?」

敦は隣ですっかり寝ていた。

後ろを見ると今まで騒がしかった伊沼や他の皆も寝ている者がほとんどだった。

しばらくしてようやく宿が見えてきた。

ちょっと古臭い歴史ある宿屋に止まった。

進藤コーチ「おきろー、着いたぞー」


一年生達はぞろぞろと出てきて先輩達の荷物を少し持ってあげた。

岡本先輩「一輝、わりぃなこれも持ってくれるか」

一輝「はい!なんなりと!」

選手達は宿屋の入り口で待機した。

監督がスリッパに履き替えてロビーに挨拶に行った。

ちょっと待つと監督と店主らしき人と女将さんが挨拶にきた。

店主「本日はお越し頂き誠にありがとうございます。ごゆっくりとお過ごしください」

一輝の心の声「ゆっくりできねーよ」

監督「本日から12日ほどお世話になります。また今年もよろしくお願いします」

監督は挨拶を済ませ、「さぁ、各自ここに書いてある部屋に分かれて進藤コーチから鍵うけとれー」

選手達がそれぞれの部屋に向かった。


部屋は...一輝、敦、伊沼、井宮、渋谷、鴨川の6人部屋になった。

井宮「ずいぶん狭いな笑 野郎6人は狭いぜ」

渋谷「仕方ないよ、詰めないとお金高くなっちゃうからね」

伊沼「まぁ、いいじゃん!退屈しねーし、なぁ鴨川!」

伊沼は鴨川の肩を叩いた。

鴨川はびくついた。

鴨川「う、うん。よろしく ボソボソ」

一輝「皆!仲良くしようね」

敦「みんな、改めてよろしくな」


伊沼「よろしくな!須藤(敦)!」

渋谷「いよいよ、午後から地獄の練習だな」

伊沼「え!?午後!?休めねーのかよ!!」

渋谷「見てなかった?15時くらいから18時まで午後練だよ😢」


一輝「まぁ!みんなで乗り越えよう!」


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