あなたに会えてよかったと一応言っておく
@charm1091
第1話 雨上がりの虹
あなたと出会って思ったことはすべてに満たされて全てを奪われた。
あなたと出会ったことはきっと…。
あれは、6月の梅雨の時期だった。
わたしが傘を無くし探していた時、ちょうど隣にいたのがあなただった。
「傘二本あるんですけど、一つ持っていきます?」
二本の時点で鋭いわたしはピンときた。黒い折り畳み傘とピンクの可愛らしい傘。
この子彼女を待っているんだな。
「結構です!そんなことより彼女待たせてるんでしょ?行ってあげなきゃ!」
彼は一向に動こうとせずなんなら「はい!」と傘を渡してきた。
「いいの?」「その代わり何ですが…。」
「僕の待っていた彼女はあなたです。由美さん!」
と言い残し颯爽と去っていった。
はあ?あまりの出来事に驚きと高揚が高ぶった。
あの子見たことはあるけど名前すら知らない。
でも年下なのはわかる。確か新入社員で入ってきた子だ。
でもさっきのって告白?まさかね。
わたしのことなんて誰も好いてくれないよ…。
そうしてる間に雨が止んだ。
すると薄く広がるように虹が架かっていた。
「虹だ…」
まるで何かが始まるような気がしていた。
何か始まってはいけないのに…。
あなたに会えてよかったと一応言っておく @charm1091
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