オリジナルの不正

エリー.ファー

オリジナルの不正

「もしも、ここで殺人をしたら、あなたは怒りますか」

「怒らないよ。怒らないって。ただね、殺すのはもったいないって気がするよ」

「何故ですか」

「殺人は犯罪だからだよ」


「手遅れから始まる物語があってもいいと思いませんか」

「まぁ、いいとは思うけど」

「じゃあ、話を先に進めましょう」


「変化があってこその人生ですよね」

「まぁ、そうですね。人生の美しさって、まさに変化ですからね」


「ワインを飲み干してから戦いましょう」

「ワインを飲み干しても、戦いたくありません」

「何故ですか。このワインは戦うために飲むものです」

「あなただけが、そう思っているのです。つまりは、勘違いです」


「文字数だけでは、何も分かりません」

「でも、それ以外を指標にもできません」

「ただ、怠惰なだけではありませんか」


「許せないことがあった時に、どうしていますか」

「まずは我慢します」

「なるほど」

「嘘です。原因を殺します」


「プロゲーマーになりたいそうです。何かアドバイスがありましたら」

「特にないです」

「頑張って下さい、とかないんですか」

「頑張って下さい」

「プロゲーマーという職業を馬鹿にしているんですか」

「いえ、何を目指そうが興味がない、というだけです」


「教授になって走り続けたいと思います」

「その宣言に何か意味がありますか」


「メールボックスに百足がいました」

「気を付けて下さい」

「冗談です」

「冗談を言うべき相手かどうか見誤りましたね」


「小説を書いているのか、ただ文字を打っているのか分からなくなってきます」

「分かりやすく解釈のしやすい言葉を置くのですね。性格が悪いと思われますよ」

「性格が悪くても、生きていけますし、称賛されますし、人生に問題は発生しません」


「セキュリティの問題で、パソコンが壊れました」

「ウイルスの問題ではないのですか」


「鮭を液体にして流し込むために、コピー機を買いました」

「何もかも間違えていると思います」


「変化を求めてミネラルを失う呪いにかかりました」

「スポーツドリンクをたくさん飲んで下さい」

「間に合いません」

「諦めてはいけません」


「九条ネギを使って、総理大臣を殺してくれませんか」

「生姜だけなら、おろせるんですが」

「総理大臣を殺してくれませんか」


「シルクハットの中に辞典を隠して下さい」

「見るからに難しい依頼ですね」


「哲学と論理に意味なんてないですよ」

「分かってますよ」


「青い地球の茶色い惑星」

「パンチラインにはなっていないですね」

「なってますよ」

「あの、本当に、なっていませんよ」


「モデルと俳優をこなすタイプの芸人ってどう思いますか」

「最高じゃないですか」

「あっ、あぁ。そうですか。あ、あの、その感じですね」


「スクロールしながら、箱を隠して下さい」


「オセロとチェスとブランコの共通点は何でしょうか」


「月曜日は死を招く」

「火曜日は夕暮れを見る」

「水曜日は魔法使いを殺すために時間を使うこと」

「木曜日はマグカップを割らなければいけない」

「金曜日は奇数」

「土曜日はバラエティ番組を見る日」

「日曜日は、どうしよう。うん、まぁ、なんでもいいかな」


「楽しくない。これが最悪」

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