第4話スコッチで
いずみは、グラスに氷をいれてボウモアを注いだ。僕のグラスと軽くぶつけて乾杯した。
12年モノでも、美味しい。魚肉ソーセージに合う。僕はピスタチオが好きではない。
杯を重ねる程、僕は疲れてきた。
卓上時計は00:15を表示している。
いずみはピスタチオをガリガリ頬張りながらボウモアで流し込む。
酒は僕より、強いみたいだ。
僕はいずみの膝に頭を乗せた。
「来週から、サビ管勤まるかな?オレ」
いずみは、僕の頭を撫でながら、
「柳瀬拓也君に不可能と言う文字はないのです」
「いずみ、酔ってる?」
「ま、まぁ、だいぶ」
「おっぱい、触っていい?」
そう、僕が言うと彼女は上着を脱ぎ、ブラを外して、Fカップの胸を露にした。
僕は、ピンク色の乳首をつねった。
「痛っ!」
「痛い?」
「痛いよ。優しくして」
僕は起きあがり、またスコッチを飲むと少し魚肉ソーセージを食べて、また、いずみの乳首ををつねった。
しかし、僕の記憶はここまでで覚えていない。
気付いたら、ベッドに寝ていた。
横には、僕のTシャツとジャージ姿のいずみが寝ていた。
月曜日は山野剛士君のストーカーについて、ある女性利用者と話さなくてはならない。
山野さんは、被害妄想が強く一筋縄では解決しない。
まだ、今日は土曜日だ。
すやすや眠るいずみを横目に、冷蔵庫から缶ビールを取り出し、グビグビと喉を鳴らして飲んだ。
まだ、朝の6時。
最近、いずみとセックスしていない。中折れするのだ。飲んだ日は特に。
だが、いずみはそこまで性欲は強くない。
ちょっと、変な性癖だが。ドMなのだ。
僕はしばらくはそんな気になれない。
精神病患者の対応をする者が、精神病になる確率は高いのだ。
それプラス経営。
僕は2本目の缶ビールを飲んだ。3月末尾の土曜日の朝だった。
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