第1回 書き直しのコツ


創作論の第一回。

持ちネタはいくつかありますが、せっかくの初回です。

一番くだらない、しょうもないので始めましょう。

「さくさく気軽に」がモットーのエッセイですしw


小説を書きながら、なんか違うと感じて、数行消して、書き直す。

みなさんもあるかと思います。

一筆書きで完成させちゃう天才肌もいるかもですが。


実際、そういう書き方の指南も見たことあります。

とりあえず最後まで書き切って、後から直せってやつ。

確かに合理的で効率いいと思うんですよ。


でも、梶野は無理でした。

何度か試したんですが、結局、筆が止まってしまうんです。

不自然な部分が気になりすぎて。

どうせ書き直しても、最後にまた手を入れる。二度手間は承知なんですが。


何度も書き直して困るのは、「やっぱり前のがよかった」となること。

瞬間で生まれた文章って、再現性がないんですよね。

元に戻すアンドゥ機能とかもありますが、限度はありますし。


なので、私は消して書くことをやめました。

消さずに、流す。

改行しまくって、書き直し部分を視界から追い出すんです。

その上で、書き直す。それを繰り返す。


このやり方の利点は、当然ですが、いつでも元に戻せること。

なんせ、ログは全部残ってるわけですから。


もう一つの利点は、「いつでも戻せる」という安心感です。

書き直してもよくなるとは限りません。いわば再挑戦ですから。

失敗を繰り返すと、書き直しを面倒がるようになります。

「そこそこ書けてるし、まあいいか」と。

ログという保険があると、書き直しが気軽になるんですよ。

まあ、文章にこだわり過ぎる、私のような人間はという話ですが。


ちなみに、保険が実際に役立つことはほぼありません。

気に入らないから書き直してるんですから。

あくまで気休めの効果です。


小説が完成すると、当然ながら膨大なログが残ります。

最後に消去すればいいんですが、私はログ用のメモに保存したりします。

これも執筆の苦労の結晶ですからね。

年末に一年分のログを振り返ると、いい酒が飲めるんですよ。


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