第10話 猫の教え
ある日、近所にいた猫がうちに入っていくのを見た。
後をつけると、家の裏にもぐらの穴のような少し大きめの穴が開いていた。どうやら床下につながっているようだ。
床下に何があるのか猫はゴロゴロとくつろぎ始めた。嫌な予感がして、急いで床下を確認した。
何だか白いものがたくさんあった。
私は急いで家族に相談した。妻は冷静に「業者を呼んで確認しましょう」と大家に連絡しはじめた。
後日来た業者の方がいうには、あの白っぽいものは全て動物の骨らしい。
家に侵入した猫は事切れた姿で見つかった。猫も骨もまとめて近くの寺で供養してもらうことになった。
さらに詳しく調べてもらうと、床下からいくつもの骨壺が出てきた。
心当たりはなかったので、これも寺に納めた。
猫はこれを教えてくれようとしたのだろうか……。不思議と家の中が明るくなったように思える。
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