第17話彩花と紗英、エイプリルフールの告白
春の陽気が心地よく感じるエイプリルフールの日、彩花と紗英はともに高校2年生で仲の良い親友同士だった。今日は彩花が、紗英にエイプリルフールにちなんだちょっとしたサプライズを仕掛けることにしていた。
放課後、二人はいつものように学校の庭園で過ごしていた。彩花は緊張している様子だったが、紗英は何も気づかないふりをしていた。
彩花は勇気を振り絞り、紗英に告白することにした。
「ねえ、紗英。実はずっと君が好きで、付き合ってほしいんだ。どうかな?」
紗英は驚いた顔をしたが、彩花が緊張しているのを見て、ニコッと笑って言った。
「エイプリルフール、ね。冗談でしょ?」
彩花は、やり遂げた安堵感と同時に、少し切ない気持ちが湧いてきた。実は、彼女の告白はエイプリルフールの冗談ではなく、真実の告白だったのだ。
「そうだよ、冗談だよ。うまく驚かせられたかな?」彩花は笑顔を作り、紗英にそう言った。
紗英は彩花の手を取り、彼女の瞳をじっと見つめた。そして、意を決して言った。
「実は、私も彩花が好きだったんだ。だから、それが冗談じゃないことを願っていたよ。」
彩花は驚いたが、その言葉に胸が高鳴った。紗英は再び笑って、彩花に囁いた。
「エイプリルフールだけど、これは冗談じゃないからね。」
二人は笑いながら抱き合い、春の陽射しに包まれた庭園で、新たな恋が始まった。
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