第37話
◆
なんなら
だから、
なので、誤魔化しのために二之宮さんと一緒にマンションを出たわけだけど、今日はとても暑かったので近くのスーパーで買い物をしてそのまま戻ってきた。
マンションに戻ってきたところ、マンションから二之宮さんが出てきたので慌てて身を隠し様子を見ていたら、反対側から先生が帰ってきて鉢合わせた。
先生は学校の方から戻ってきていたので、私みたいに買い物袋を持っているわけではないから誤魔化しようがあったと思うけど、全然集中していなくて二之宮さんから追及を受けているのにうまく返しができていない感じだ。
このままだと思わぬことになりかねないと思い、冬樹くんに電話をしすぐに先生の救援をお願いした。
3分ほどで冬樹くんが出てきて、冬樹くんが二之宮さんを連れてふたりでどこかへ去っていったのを確認してから先生に近寄り話しかけた。
「先生、大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫ですよ」
「その割にはずいぶん二之宮さんに追及されているように見えましたけど。冬樹くんに来てもらって良かった感じですよね?」
「
「はい、お節介かなとも思ったのですけど、先生ひとりで躱しきれなそうに見えてしまったので冬樹くんに電話して対応をお願いしました」
「正直なところ、助かったわ。二之宮さん、わたしが神坂君と不倫していると思っていたみたいで・・・
恐らく学校で神坂君が
「それで、不倫しているとまで思うのはいささか思い込みが強すぎではないですか?」
「わたしもそう思うのだけど、二之宮さんが何を考えているのかわからないわね。
生徒相手にこういう事を言いたくはないのだけど、何かを企んでいる様な
「私も二之宮さんからは、なにか嫌な感じを覚えます。根拠のない感覚的なものなのですけど、警戒をしたくなるものです。
先生もそういうことを感じるということは警戒しないといけないと思います」
「そうね。本当は嫌だけれど、二之宮さんを疑わなかったせいで何かあると嫌だものね。神坂君が戻ってきたら相談しましょう」
「はい、そうしましょう」
しばらくしたら冬樹くんが帰ってきたので、先生と二之宮さんから嫌な感じがすることを話したら、冬樹くんも引っ掛かりを覚えているということだった。
私としては、美波達に気を付けるように伝えるけど、本当の意味で伝えられるのかが心配になる。
既に連携して対応するとして隠れ蓑的に部活動を立ち上げることまで決めてしまっているし、今思えば早まったのかもしれない。
いくらOGとは言え、私が学校へ頻繁に行くわけにもいかないし、何も起きないことを願うしかできないのが歯痒い。
二之宮
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