愛想の代償

「今年は2023年だ!」

「いや、2023年だ!」

 言い合いをしていた二人は、こちらに視線を向ける。

『君はどう思うんだ』

 僕は愛想笑いを浮かべながら、こう言った。

「多分、2023年なんじゃないかな」

 二人の視線が冷ややかに僕を突き刺した。

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