価値の価値

 殺し屋に捕まってしまった。

「どうするんだ、俺を殺すのか」

「君は自分が殺される価値がある人間だと思っているのか」

 殺し屋は手にした銃をこちらに向ける。

 それだけで俺はぶるってしまい、そして理解した。

「俺には、とてもそんな価値はないようだ」

「そうだろうとも」

 殺し屋はニヤリと笑うと、自分のこめかみに銃口を当て、引き金を引いた。

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