桜はそれでなくても短い期間しか咲かないのに、必ず雨が降って花を散らしてしまう。作中にもありましたが、私も毎年そんな淋しい思いを感じていました。けれど、桜は儚いだけじゃない。読み進めていくと、桜が咲き誇る光景が目に浮かぶようであり、またどことなく人生の在り方を思わされる。そんな素敵な逸作でした。