お読みいただきましてありがとうございます。
最後はその通りでして、あくまでハッピーエンドの予感をさせるような終わり方をさせました。ストレートに告白からの接吻だと余りに安易と思ったのでこうしたのですが、その点気に入っていただけてよかったです。
ほんと、今の日本社会は荒れに荒れてますからね。政治関係もかなり潰滅的ですが、それ以上にもう人が駄目になりかけてるといいますか……。ここまでになるとは誰も想像しなかったでしょうし、想像も出来なかったでしょう。
将来の日本社会を破滅的に書いた創作はいくつもありますが、今の社会のように斜め上かつ地味に嫌らしい状況を想定した作品は聞いたことないです。小説家の頭の中で組み立てたものなんて、事実にはほんと追いつかないんだと思いますね。
余談ですが、実はこの世界は私が理想と考える社会を書いています。さしたる失政もなく重大な社会問題もなく、人を冷笑する人物が称讃を得ることもなくお山の大将があがめられることもない。高望みでないだけで、やってることの骨格は他の異世界ものと一緒です。ある意味自分に都合のいい世界なのですから。
お忙しい中、長きにわたりましてお読みいただきましてありがとうございます。気に入っていただけて何よりです。
改めてご通読いただけましたことに感謝申し上げます。

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そうです、まさに三流なんです。というより金とコネと武力をひっぺがしたら、下手すればただの痛い小悪党ですよ。
何せ「自分の馬鹿さや慢心を理解出来ない」「お山の大将なりたがり」「都合の悪いことやミスは全部人のせい」なので、一流になる素養はまるでないんですよね。「頭のいいふりをした馬鹿」は普通の馬鹿より馬鹿というのを地で行っちゃってます。
さらに妄想と現実の区別はつかない、数々の策もただただ奇をてらってるばかりですきと手抜かりだらけ。書いてるこちらも自分で作ったキャラのくせに「あいたたた……」とつぶやきそうになりました。
これががちの悪党なら、警察と不倶戴天の仲として長く睨み合ってもおかしくないレヴェルになったでしょう。実際に一度はそれを危惧して、捜査本部も及び腰になってたわけですから。
もっとも三流は三流で、素顔を隠す程度の知恵はつけてたりするものなんですがねえ。それが不完全でどんどん隠せなくなってる時点でもう何も言うまい、と感じです。

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『Gメン'75』ねた、今回は偽者を見抜かせるために使わせてもらいました。
私にとっては横並びといえば『Gメン'75』なんですよね、生まれる前の作品なのに。
今の刑事ドラマはかなりリアル志向になっているので、昔のようにリアルを思いっきり捨てて娯楽に振った作品自体が出て来ない、受けないんですよね。
その観点からすると、もう『Gメン'75』のようなハードボイルド作品は作れないのだろうと思います。そもそも刑事がああいうスタイルで事件に臨むというのは、現実では絶対出来ませんから。
拉致犯はご推察の通り光線欺瞞を使って隠れています。この世界は重力で光をねじ曲げるということを平気でやってしまうので、その悪用例ですね。ただかなりの人数がいるのにどうやったのか……という種明かしはまた次で。
まだまだ先がありますので、どうぞマイペースで無理なさらずお読みください。

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警察官のなりすましによる詐欺事件はかなり多いと聞きます。本物の警察官も行う戸別訪問で起こるようで、通帳や印鑑の持ち去り、個人情報の聴取などやることも大体決まっているそうです。
見抜くには警察手帳が鉄板なんですが、敵もさるもので偽造して来るのがいるんですよね。あと階級章とかも。これはかなり悪質な部類です。
本物の警察官の方曰く、怪しいと思ったら警察署に電話してくれとのこと。本物なら職場に電話されるだけですから何ともないですしね。
なお警察官を騙るのは軽犯罪法違反で拘留または科料に処されます。手帳などの偽造は刑法で三年以下の懲役となりますので、ここまでやったらもう許されませんでしょう。
しかし創作物でも通常はなりすましまでなので、手帳偽造までやるというのはなかなか思いつかないかも知れませんね。ここまでやる輩だと、使用方法も斜め上だったりしますし。
大貫警部シリーズですか。赤川次郎さんは未読なのですが、ぶっとび警部の出るシリーズというので聞いたことがあります。シリーズの色が色だけに絶対ありそうだ……。
偽物の方がよっぽど警察官らしかったというのは、実は現実でもあったそうですよ。もう半世紀以上も前の話ですけどね。

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なるほど、迷惑系YouTuberを想起されましたか。確かに精神性が似てなくもないですね。かなり歪んだ自己承認欲求の持ち主でもあることですし。
なお大学での話は、私がいるあるコミュニティに過去いた高校生が我々を巻き込んでネット上で起こした騒動が元になっています。プロのイラストレータさんにまで迷惑がかかり、かなり長引きました。
こういうサイコじみた性格は生来のものだったりしますから、一生治らない可能性が高いんですよね。自覚しないし周りも止められないので、年齢と生活の変化に合わせてどんどん悪辣になるという。
しかもこういうのって、人間としてくずなだけじゃなくてみっともない。もっと言うと「痛い」の一言に尽きます。
この作品では黒幕を作るに当たり、最初からほんとのほんとの下衆にするつもりでした。その結果、「自分が頭いいと思っている痛い馬鹿」というくずもくずな人物像にたどり着いたんです。このタイプの人間、今結構多いですから。
無事に修羅場を切り抜けられましたようで何よりです。今年はみんな一気に動き出しましたからね……。ライト文芸大賞の方も最後まで悔いなく終わりますことを願っております。
こういう季節の変わり目は私の周りでも体調おかしくする人多いですね。私も気をつけて暮らしたいと思います。

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戦時国際法は戦火をいたずらに無関係の人々に広めないためにあるものですが、実際にきっちり守られた戦争なんてまずないでしょう。第二次大戦の連合国も随分戦争犯罪やらかしてますからね。勝者だから糺弾されないだけの話で。
まして侵掠を企図していたり覇権主義に走ったりしていたりすれば、はなから無視でもおかしくないです。やりやがったと思った一方、ソ連時代から進歩してないのかと頭を抱えましたよ。
異世界が実際にあったら、人権に対する意識はてんでんばらばらだと思います。ただやはり我々の世界と同じく、あまねく全員に完璧に浸透しているなんてことはまずないのだけは確実でしょう。
エリナのいた世界もひどく極端に見えますけど、世界全体ではなく一部、国や地域レヴェルならば現実でも近いことは起こり得ます。
まこと人の業の深さは度し難し。もっとも本作はこういうのをわざとどかどか入れている感もあるのですが。
ずっと連載を続けられているのは知っていましたが、さらに来月からは賞の方にご参加ですか。お仕事も長期休暇はかき入れ時、忙しさのほどお察し申し上げます。
とにかく長いので、お気になさらず気長にお読みくださいませ。

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おっしゃる通り、一般的にはホームズの方が知名度も高く先に出て来やすいですよね。私はテレビドラマでポアロをよく見ていたので、そちらの方がなじみが深いんです。
それと「頭を使う」という意味で使うなら、ポアロの口癖の「灰色の脳細胞」がちょうどよかったんですよ。そもそも暗に自分の頭のよさと回転の速さを表現するための言葉ですし。
今まで散々既出ではありますが、この作品はこんな細かいねたがちょこちょこ出て来ます。昭和ねたばかりで本当に二十三世紀相当の世界なのかと訊かれると苦笑するしかないのですが……好きなので仕方ありませぬ。

お読みいただきましてありがとうございます。
現在のヒーローものでは、敵に改造人間を使うことはないですね（『鬼滅の刃』はちょっと方向が違いますので除くとして）。元祖である『仮面ライダー』でも平成に入った『BLACK』で終わりとなりました。ライダー自身も改造人間ではなくなりましたね。
理由は公式によると「医学の発展で実際に人体改造レヴェルのことが出来るようになったため、治療を受ける方をはばかってやめた」とのことです。ただ私見では、漫然と使われマンネリ化した「改造人間」設定を純粋にやめたかったのではと思ってます。
我々は「悪を倒せ」と思ってしまいますが、よくよく考えて視点を変えると本来の恐ろしさや陰惨さが見えて来ます。何せ無理矢理無辜の人を「悪」に仕立て上げて殺させるんです、陰険陰湿な組織ですよ。
ライダー１号を演じた藤岡さんもTwitterで「今の人は知らないかも知れないけど、本来『仮面ライダー』は非常に陰鬱な作品なんだ」とつぶやき、間接的にこのことを示唆しています。私もこれではっとしました。
『新仮面ライダー』で女性が拉致されさそりの怪人に改造されてしまうという話があるのですが、これが敵として「改造人間」を製造し使役することの残忍さを描いているものと言えましょうか。基本的に粛々と怪人を倒して終わりにするライダーが、余りの非道に激昂する場面もあるとのことですので。
もっともこの作品の黒幕は、そこまで考える頭などないのですけどね。読んで行くと分かりますが「頭のいいふりした痛い馬鹿」というのが基本なので、分かるわけもなしです。

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そういうことですね。極左暴力集団は一般的にはテレビ中継までされたあさま山荘事件の日本赤軍が有名ですが、他にも革マル・革労協・中核派などかなり規模の大きな集団がいくつもあります。
しかもこいつら、啓一の説明の通り令和の今でもいろんな組織へ潜伏してしつこく生き残ってるんですよ。もう勘弁してほしいです。
なお、啓一の話は私の実体験です。大嫌いなのも一緒。
出身大学ばれますね、今時極左暴力集団の連中がちょくちょく顔を出す大学なんてそうありませんから（ちなみに臙脂に稲穂と「大学」の校章の大学です）。
言っちゃ何ですが、あの手の団体はカルト宗教みたいなものですからね。元々そういうカルト的なものは時代場所問わずあるわけでして、それが宗教で出るか、政治団体で出るか、国家権力で出るかの違いとも言えます。これじゃGみたいに生き残りもしますよ。
ああいうのを見ると「正義」というものが絶対的な教義と化した時点で、もう危険そのものだと感じますね。というより、そもそもそれは「正義」なのかというところまでずれますし。
国内ですらこんなものが残ってますし、海外は現役ばりばりの集団が山ほど。人の世はまことに平和と遠いものです。

お読みいただきありがとうございます。
そういう何十年前だと思うようなことやってる自治体、さすがに少なくはなりましたがあるらしいですね。個人商店じゃないんですから……。
ここの市も貧乏すぎて物もシステムも化石という設定です。ちなみにこのせいで、かなり後の話で大騒動になります。
現実でも反社会的勢力が居座ると搾取が発生するのは、もはや鉄板ですからね。ダミー会社ですり抜けてみたりとか小ずるいことも、あいつら普通にやりますし。
親玉は反社やダミー会社からの上がりで食ってる設定ですが、それを稼ぐ連中は現実に同じく何でもやってるでしょう。桜通を分譲し権益を保持してる橋井地所なんか、まさに中抜きやりまくってそうです。他にも思い当たる業種がいろいろと……。

お読みいただきましてありがとうございます。
エリナとジェイのいた世界は、まさにそういう「正義」＝「自称『正義の味方』」状態の連中が闊歩していた世界なんです。というより、設定上本当に「正義」と呼べる勢力が消滅しています。
「正義」が自分に酔って「正義のためなら何でもしていい」と思い始め、「悪」と同じ外道に堕ちることなんて歴史上よくありましたから。下手な「悪」より自分を一切疑わない「正義」の方が始末が悪いというのもまたしかり。
そこを踏まえ、普通改造人間の戦闘員なら「悪」の方なのに、実は造ったのは「正義」の方だった……その意外性と悲惨さ、そして先のようなことへのカリカチュアをこめての設定と描写です。
これを書いた当時はまだ某国の侵攻も始まっていなかったのですが、まあ現実世界でもああいう「自称『正義』」は湧いて出るものだと。
「マスク外せマン」は何だか続々出ているようですね。逆も見たことがあります。きっぱり言いますがもうああいうのは何言っても駄目です、「正義」という美酒で中毒起こしてますので。
個人なら嫌な気持ちになるだけですが、変に物理的な力や社会に影響力を持つ集団がやらかすとほんともうしゃれにならない害毒にしか……。
これから先、ところどころやや長めだったり情報量が密だったりする話もありますが、お楽しみくださいますと幸いです。

お読みいただきましてありがとうございます。
桜通のイメージはまさにその通りでして、一番近いのは昭和時代の歌舞伎町ですね。平成や令和ではおとなしくなりましたが、一時期暗黒街でしたし。
いきなり破落戸が飛び出して来たり、営業自体が「合法」なのを楯にこそこそ裏で小ざかしくやってるところなんかも同じですね。
ちなみにこの通り、西郊外の住宅地から崖下にちらちら見えるという設定でして、治安云々を除いても精神衛生上非常に悪い環境です。
かたぎの住民としては「どうしてこうなった」「こんなはずじゃなかった」なのですが、それはまた後の話で出てまいりますのでよろしければ。

そうです、まさにそういう機械むき出しや非人間型のロボットがこの世界での「機械人形」ですね。ただ解説している通り自我のないただの機械なので、あんな愛嬌はないんですけどね。
「自我があるからこそ人権を附与する必要が発生する」という理屈での区別です。現実でも本物のアンドロイドが出来たら、こういう話は絶対出て来るでしょうねえ。
このたびはお読みいただきましてありがとうございます。分割はしたものの話の都合上切れない場所が多く、まだ文字数が多いままになっている部分もありますので、ご無理なさらずゆっくりお読みください。